2017年06月05日-06月09日
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阿里雲、世界でデータセンターを新設へ

2017年06月12日

 アリババ・グループ(阿里巴巴)のクラウドサービス「阿里雲(Aliyun)」は10日、「雲栖大会・上海サミット」で、インドとインドネシアにデータセンターを新設し、阿里雲の世界カバー範囲を数十の飛天センターによって網羅する17地域に拡大すると発表した。人民網が伝えた。
 阿里雲の胡暁明総裁は同大会の会場で、「中国が独自に開発した飛天技術は、阿里雲の世界展開により海外市場に進出し、現地で急発展する科学技術産業に新技術を提供する。また中国企業の海外進出の地ならしをし、各地域の経済・技術発展に技術の紐帯をもたらす」とした。
 胡氏は先ごろ開かれた中国国際ビッグデータ産業博覧会2017で、「中国企業のグローバル化は大きなチャンスだ。阿里雲と阿里巴巴はこのチャンスをつかもうとしている」と述べていた。
胡氏は、中国のOSは世界サービスの基準になれると判断しており、そのため阿里雲は中国だけではなく多くの海外企業にサービスを提供しなければならないとし、こうした海外企業は中国の技術への信頼と依存をますます強めている。
 同大会において、インドの通信大手タタ・グループが、阿里雲との事業提携を発表した。アナリストは、東南アジアと南アジアには膨大な若者人口を抱えており、地域市場はウェブ時代を跨いで、直接モバイルネットワーク市場への歩みを進めるとみており、多くのベンチャー企業は、中国インターネットモデルを複製し、現地で急台頭するとしている。しかしインターネットのコア技術を複製することはできないので、早急なITインフラサービスの現地導入を必要としている。
 阿里雲は現在、米国西部・東部、豪州、日本、シンガポール、ドバイ、ドイツ、香港などの14地域に数十ヶ所の飛天データセンターを設置している。阿里雲は先ごろマレーシアへのデータセンター新設を発表したのに続き、今回はインドネシアとインドのデータセンター新設を発表した。これにより阿里雲データセンターは、世界17重点地域をカバーすることになる。

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