2017年08月28日-08月31日
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多くの農作物が人工品種選択と遺伝子組み換えの産物

2017年08月22日

 上海科学会堂で17日に開かれたイベントで、中国科学院院士、北京大学元学長の許智宏氏は、「私たちが今日口にしている多くの農作物は事実上、人類の長期的な馴化、人工品種選択、遺伝子組み換えの産物だ。科学者は数年前、遺伝子組み換え後の効果について詳細な統計を行った。遺伝子組み換え作物の生産量は平均22%増加し、農薬使用量が37%、農薬費用が39%削減され、生産コストが3%、利益が68%増加していた。遺伝子組み換え作物に関しては、発展途上国は先進国より大きな利益を手にしている」と説明した。中国科学報が伝えた。
 中国はすでに独立し整った生物品種選択・研究開発態勢を整えており、遺伝子組み換え生物の育種と発展の推進が国策となっている。国家科学技術重大特別プロジェクト「遺伝子組み換え生物新品種育成」は2008年に、正式に遺伝子組み換えを国家プロジェクトに組み入れた。生物育種は2010年に正式に「戦略的新興産業計画」国家政策に組み入れられた。今年の中央1号文書は、農業遺伝子組み換え技術の研究開発と監督管理を強化し、安全を保証した上で慎重に普及させると強調した。
 許氏は、「遺伝子組み換え生物の安全性には、非常に厳格な管理と審査・批准基準がある。これには安全評価、品種選定、種子生産許可、種子取扱許可、生産加工許可などが含まれる。遺伝子組み換え農作物の審査は、史上最も厳格な農作物品種審査だ。食品安全評価と、さらに環境安全評価に合格しなければならない。科学的な評価、法に基づく審査と批准を受けている遺伝子組み換え作物は安全であり、リスクをコントロールできる」と指摘した。
 市場で目にできる遺伝子組み換え食品は非常に少ない。綿花、パパイヤ、それから世界の大豆や菜種などは、ほぼすべて遺伝子組み換え作物だ。さらに国内で誤解されやすい遺伝子組み換え作物も多い。ミニトマト、パプリカ、ミニカボチャ、ミニキュウリ、にんじん、スイートコーン、紫芋などが実際には遺伝子組み換え作物ではない。

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