中国人生物学者、世界で最も美しいヘビの人工繁殖に初成功

2017年 9月6日

 シンジュナメラは中国固有のヘビの一種だ。初めて発見されたのは約百年前だが、百年間で発見された生きたシンジュナメラは30匹にも満たない。このヘビはとてもミステリアスな存在で、その姿が写真に撮影されるのも非常に少なく、繁殖させるのは更に難しい。何はともあれ、中国の科学者は世界で初めてシンジュナメラの繁殖に成功した。
 中国科学院成都生物研究所の研究員である丁利氏は、三年前に何日間も野山を探し回ってようやくオスとメスのシンジュナメラを捕獲し、三年間丹精込めて飼育していた。最近、丁利氏の研究グループと西華師範大学、四川省林業科学研究院の協力者とともに、ようやくヘビの卵を孵化させて、シンジュナメラの繁殖という難題の解決に成功した。
 シンジュナメラは模様が美しく、性格は温和。毒は持っていないという。写真を見ると、シンジュナメラのダークグリーンの皮には、ブラックパールのような柄が散りばめられている。1980年、1987年、1988年に、人類は前後して三度シンジュナメラを捕獲し、シンジュナメラを独立種として認定した。三年間の飼育を通して、丁利氏はシンジュナメラの習性をやっと解明させた。シンジュナメラは毎日ほとんどの時間を寝て過ごし、夜明け前後から餌(主に子ネズミ)を探すというのが明らかになった。これは高原でネズミによる被害の管理に役立つと丁利氏は考えた。
 模様が美しく、毒性もない。シンジュナメラは爬虫類マニアのペットになるのだろうか?丁利氏は、シンジュナメラにはペットとしての潜在力があると考えている。だが、その個体数は極めて少なく、生存環境も特殊なため、人間の干渉を受けると自然界からすぐに消えてしまいやすいという。そのため、徹底的な保護が必要だ。
 現在、シンジュナメラはまだ国家重点保護野生動物に指定されていないが、四川省の地方保護種に登録され、保護されている。丁利氏は、「シンジュナメラが生息している自然保護区で保護活動を行うのが最適だ」と語っている。また、関連の保護区が将来の計画を作成する際に、ヘビとその生息環境の保護にも配慮し、更に方向性が明確で効果的な保護政策を研究機関と一緒に思案することを丁利氏は望んでいる。
 丁利氏は蓄積されてきたヘビ類のゲノム情報に基づき、シンジュナメラとほかのヘビの起源と進化について深く研究することを望んでいる。また、丁利氏は人工繁殖を通して、シンジュナメラを保護し、人々に知られる存在になることも願っている。
 シンジュナメラのほか、中国では自然に生息しているサンショウウオの数も極めて少ないが、人工繁殖の数が多い。多くのカメ類も同じような状況だ。「保護は個体を対象とするのではなく、生息環境そのものを対象とするべきだ」と丁利氏は指摘した。


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