2018年02月12日-02月16日
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中国初の極地観測小型衛星が年末にも打ち上げへ

2018年02月12日

 北京師範大学と中国長城工業集団有限公司は9日に協力協定に署名し、極地観測小型衛星(研究コードは「BNU-1」)実施計画を発表した。同衛星は今年12月15日頃に打ち上げられる予定だ。これは中国の大学が初めて気候変動の研究、特に極地の気候・環境観測の需要に基づき開発したリモートセンシング科学実験小型衛星となる。科技日報が伝えた。
 北京師範大学気候変動・地球システム科学研究院の程暁院長は記者に対して、次のように説明した。
 BNU-1の重さは約20キロで、3つのペイロードを搭載する予定。その中心となる「大視野中分解能マルチスペクトルカメラ」は、500キロ離れた近地球太陽同期軌道から幅800キロ、分解能50メートル級のマルチスペクトル映像を提供し、南極と北極を2日に1回フルカバー観測できる。極地の急速な変化の研究に対して、高品質マルチスペクトルリモートセンシングデータを提供する。
 また、中高分解能カメラは主に特定重要エリアの重点的な撮影に用いられ、不測の事態において地上の分解能5.5メートル級の可視光線リモートセンシングデータを提供できる。AIS受信機は船舶から出された船舶自動認識システムのメッセージを正確に記録し、リモートセンシングデータと結びつけ総合的に分析することで、極地を航行する船舶に信頼性の高い海氷エリア航行保障サービスを提供する。

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