2018年02月26日-02月28日
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高解像度の電気インピーダンスイメージングを中国が実現

2018年02月27日

 中国科学技術大学が発表した情報によると、同校の杜江峰氏が率いる中国科学院マイクロ磁気共鳴重点実験室は、医療用電気インピーダンスイメージングで重要な進展を実現した。彼らはデータ化レベルセット法により、高解像度の電気インピーダンスの再構築を実現した。成果はこのほど、医療用イメージング分野で世界トップの学術誌に掲載された。科技日報が伝えた。
 電気インピーダンスイメージング技術は、生物体内の各組織の各種機能の状態が異なる電気インピーダンスを持つという原理に基づき、生物の表面に安全刺激電流(電圧)を注入し、表面の反応電圧(電流)を測定する。これにより生物体内の電気インピーダンス分布を再構築し、体内構造・機能を反映する新型医療イメージング技術だ。
 杜氏のチームは近年発展し始めたデータ化レベルセット法及び臨床医学の既存の情報に基づき、新しい電気インピーダンスイメージングアルゴリズムを作成した。高解像度の電気インピーダンスマップの再構築に成功し、大量のシミュレーションと実験によりアルゴリズムの有効性と実現性を検証した。その結果、同アルゴリズムが高解像度画像再構築能力を備えているばかりか、医療用電気インピーダンスイメージングに普遍的に存在する模型の誤差、データ改善・設定方法などに対して高い安定性を備えていることが分かった。
 情報によると、この研究成果により臨床医学における絶対電気インピーダンスイメージングが可能になる。そのため肺の臨床電気インピーダンスイメージングなどへの実用化が期待されている。

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