2018年02月26日-02月28日
トップ  > 科学技術ニュース>  2018年02月26日-02月28日 >  2017年度中国科学十大進展の選考結果が発表

2017年度中国科学十大進展の選考結果が発表

2018年02月28日

 中国科学技術部(省)は27日、2017年度中国科学十大進展を発表した。専門家による選考と投票により、衛星・地球間1000キロ級量子もつれ・鍵配送及びテレポーテーションなど世界トップレベルの10件の重大科学進展が、30件の候補プロジェクトの中から選出された。科技日報が伝えた。
 今回選出された十大進展は以下の通り(得票数順)。
(1)衛星・地球間1000キロ級量子もつれ・鍵配送及びテレポーテーション
(2)ウイルスの生ワクチンと治療薬への直接転化
(3)2つのチャームクォークを含む新物質「Ξcc++」の初観測
(4)実験による3重のフェルミ減退の発見
(5)水素の低温生成・保管の実現
(6)整合ナノ抽出により強化された次世代超高強度鉄の開発
(7)量子相転移の確定性を利用した多粒子もつれの生成
(8)中国で新型古人類化石を発見
(9)酵母染色体の正確なカスタマイズ
(10)自由状態の脳イメージングを実現する小型顕微鏡イメージングシステムが開発
 10件のうちトップになったのは、衛星・地球間1000キロ級量子もつれ・鍵配送及びテレポーテーション。中国科学技術大学の潘建偉氏らは、宇宙・地球間双方向高精度光追跡、宇宙高明度量子もつれ源などの、複数の世界トップの重要技術の革新的な進展を実現した。また「量子号」を使い世界で初めて衛星・地球間1000キロ級量子もつれ配送、衛星・地球間1000キロ級量子鍵配送、衛星・地球間量子テレポーテーションを実現し、世界を網羅する天地一体型量子機密通信ネットワークの構築に向け信頼性の高い技術サポートを提供した。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます