2018年03月01日-03月09日
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中国宇宙船打ち上げ密度、記録を更新へ

2018年03月05日

 全国政協委員、中国航天科技集団中国運載火箭技術研究院長の李洪氏は2日、中国の「長征」ロケットは今年、北斗衛星ネットワーク構築、月探査機「嫦娥4号」を始めとする36回の打ち上げ任務を遂行し、打ち上げ密度で新記録を樹立する見通しであることを明かした。
 2種の「ロケットの代表」が、2018年の超高密度打ち上げの重責を担う。長征3号甲シリーズが14回、長征2号丙シリーズが6回の打ち上げ任務を遂行し、通年の打ち上げ回数の6割近くを占める。
 長征3号甲は主に、中国の測位衛星や通信衛星などの高軌道衛星を打ち上げる。今年の14回の打ち上げ任務のうち10回は北斗測位衛星を打ち上げ、10回のうち8回は1度に2基を打ち上げる。計画によると、北斗3号は年末までに衛星18基による基本システムを構築し、「一帯一路」(the Belt and Road)関連国及び地域にサービスを提供する能力をつける。長征3号甲が、この18基のすべてを打ち上げる。長征3号甲の高密度打ち上げが将来的に常態化し、2018−20年の間に40回打ち上げられる予定だ。
 李氏によると、中国が開発中の新型・中型ロケット「長征8号」は、初号機の開発段階に入っており、2020年に初めて打ち上げられる見通しだ。長征8号は中国の太陽同期軌道における3−4.5トンの輸送能力の空白を補う。
 中国で現在、積載力が最大のロケットである長征5号は、未来の中国の月探査第3期プロジェクトや有人宇宙事業、火星探査などの重責を担う。中国航天科技集団の通年の宇宙船打ち上げ計画に基づき、長征5号は今年の打ち上げ任務を遂行する。

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