科学観測船「向陽紅10」が再出港

2018年 5月7日

 中国大洋第49回科学観測第4航行段階首席科学者の倪建宇氏は記者に対して、「科学観測船『向陽紅10』は4日、モーリシャスのポートルイスを出発し、第4航行段階の作業エリアに向かった。作業員は南西インド洋多金属硫化物探査契約エリアで総合異常調査を展開し、鉱化異常情報を蓄積する」と明かした。科技日報が伝えた。
 中国と国際海底機構が締結した「南西インド洋多金属硫化物資源探査契約」の規定によると、中国は2019年に契約エリアの50%を放棄しなければならない。そのため第49回の調査結果は、エリアの放棄に重要なデータサポートを提供する。
 設備を見ると、「潜竜2号」は第3航行段階ですでに本航行で果たすべき任務をクリアしており、第4航行段階の大きな見所は、国産大深度水中グライダーの南西インド洋で初となる試験的応用となっている。水温や塩分、溶存酸素、葉緑素などの環境の背景となる資料を入手し、今後の4500メートル級水中グライダーの応用において現場での経験と技術の蓄積を図る。
 倪氏によると、科学者は断橋と玉皇、竜旂の3カ所の熱水エリアで総合調査活動を展開し、非活動硫化物エリアの生物・環境調査の空白を補うとしている。また、同エリアの環境基線の年間における変化を研究するデータを提供し、今後の環境アセスメントに資料を提供し、さらに長周期海底地震計を回収・投入する。
 マイクロプラスチックや海洋の酸素不足、海洋酸化などの問題が近年、世界の海洋生態学及び環境科学の研究の注目点になっている。第49回科学観測は第4航行段階で、マイクロプラスチックのサンプリング調査を実施する。また海水のサンプリング調査により、海洋の酸素不足や酸化といった南西インド洋の「健康状況」をチェックする。
 計画によると、向陽紅10は2017年12月から今年8月にかけて、インド洋で中国大洋第49回科学観測活動を行う。1−4航行段階は200日間を予定しており、主な作業エリアは南西インド洋多金属硫化物契約エリアとなる。第4航行段階は任務量の多い重要航行段階の一つとなる。


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