2018年09月17日-09月21日
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中国が10ヶ国にバーチャル地上ステーションを開設

2018年09月19日

 第4回干ばつ・半干ばつ環境対地観測国際シンポジウムが17日、青海省西寧市で開かれた。シンポジウムで発表された情報によると、中国はカザフスタンやタイなど10ヶ国と協力し、バーチャル地上ステーションを開設し、現地の需要を満たしている。科技日報が伝えた。

 中国科学院空天信息研究院の劉建波副院長によると、「一帯一路」(the Belt and Road)沿線の一部の発展途上国では、リモートセンシング技術がまだ初期段階にあるが、衛星地上ステーションの建設には大量の資金が必要となる。これらの国は技術や経費などの問題により、自前の衛星地上ステーションを持っていない。バーチャル地上ステーションはアジアの陸地7割をカバーする中国のリモートセンシング衛星地上ステーションの強みと、中国科学院空天信息研究院が建設した先進的なデータ伝送ネットワーク及びビッグデータリアルタイム処理技術を利用することで、これらの国に衛星データをリアルタイムで送ることができ、発展途上国のテクノロジー発展、地域の環境保護を促す。

 情報によると、中国科学院空天信息研究院はモンゴル、ケニア、スリランカ、カンボジア、キルギスタン、カザフスタン、ネパール、タイ、ベネズエラ、ベルギーなどの国に協力し、同研究院が自主開発したバーチャル地上ステーションを開設している。10ヶ国は実際に衛星受信アンテナを設置しなくても、中国と海外の多くの衛星による速報データをリアルタイムで入手し、現地の需要を満たすことができる。

 キルギスタン科学アカデミーの会員であるZhumaliev K.M.氏は「バーチャル地上ステーションを開設したおかげで、キルギスタンは遅延わずか7分で対地観測データを得られるようになった」と話した。

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