2018年10月01日-10月12日
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未来の暮らしを変えるスマートな「神器」たち

2018年10月12日

 ARゴーグルや新型エコ材料、バイオニックロボット、筋電制御ブレスレット、人工知能(AI)を結びつけた医療顕微鏡画像認証など、上海市で先ごろ終了したアジアスマートハードコンテストの決勝戦に登場したこれらの様々なスマートハードは、低価格と軽量化により市場の需要に近づいている。新華網が伝えた。
 コンテストは3ヶ月にわたり展開された。中国や日本、韓国、インド、シンガポールなど15ヶ国・地域の600件以上のプロジェクトが集結した。選考を重ね、最終的に15プロジェクトが決勝進出を果たした。うち海外のプログラムは12件。
 今回優勝したのはインドのチーム「Tesseract」で、ARゴーグルを発表した。スマートフォンとつなげれば、利用者はゴーグルが映し出すバーチャル3Dシーンを目にすることができ、さらに目の動きとジェスチャーで制御することができる。創業者は、「市場のARゴーグルの平均価格は2万元以上だが、当社は1万元以下に抑えた」と述べた。
 2位は深セン企業「路邦動力」チームの、遠隔制御が可能なロボット。利用者がマシングローブを装着し、手を振ったりチョップをするといった動きをすると、ロボットがそれを正確に模倣する。遠隔制御距離は2キロに達し、コントローラーの重さはわずか500グラム。創業者は、「韓国でも最近、類似するロボットが発表されたが、コントローラーの重さは70キロ。このロボットは人に代わり、危険な環境で活動することができる」と説明した。
 コンテストは今年で第3回目を迎え、第1、2回と比べ海外プログラムが占める割合がアップしたことが最大の変化だった。主催者である動点科技の徐燁氏は、「今年はプロジェクト600件以上の応募を受け付け、うち海外プロジェクトが3分の2を占めた。第1、2回では中国のプロジェクトが過半数を占めていた。今年はインドからの応募が特に多く、200件を超えた」と述べた。
 海外プロジェクトの積極的な応募は、多くの海外企業が中国に目を向けていることを意味する。インド企業のFab Headsは、3Dプリンターを発表した。印刷される炭素繊維材料は、ドローンに使用できる。同社の責任者は、「中国には大きな応用市場がある。今回のコンテストにより、当社は中国と提携するチャンスを手にした」と話した。徐氏は、「多くの海外プロジェクトがコンテストを通じて、中国の大型ファンドと結びつき、中国市場に接触しようとしている」とした。

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