2018年10月22日-10月26日
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浙江大学の研究者がカビを蓄エネ材料に利用

2018年10月22日

 カビが生えた米が化学修飾や炭化など一連の過程を踏まえ、新型蓄エネ材料になる。浙江大学材料科学・工学部の夏新輝研究員が率いるチームはこのほど、この奇抜なアイデアを現実化させた。彼らはユーロチウム胞子炭素材料に基づく高エネルギー密度リチウム硫黄電池を開発した。これは電気自動車(EV)の航続距離を延ばす新技術になる可能性がある。この成果は先ごろ「アドバンスドマテリアルズ」誌に掲載された。新華毎日電訊が伝えた。
 リチウム硫黄電池は新型高エネルギー密度電池で、硫黄を正極、金属リチウムを負極とする。その理論上の容量は、現在実用化されているリチウム電池を大きく上回る。多くの正極材料のうち、硫黄元素は容量密度が高く、エネルギーが十分という特長を持ち、業界から広く注目されている。
 科学研究者によると、市場に流通しているリチウム硫黄電池と比べ、ユーロチウム胞子炭素を使用するリチウム硫黄電池は航続距離が3倍に達し、耐用期間などの面でも多くの長所を備えている。現在、同電池は実験室での研究段階の状態にあるという。

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