2018年10月22日-10月26日
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北京理工大学のスマート教室、新技術を駆使

2018年10月24日

 黒板をタッチし、机を随意に組み合わせる。教室は出席率と顔を上げている生徒の比率を直接調べ、授業の様子が生中継される。北京理工大学の中関村キャンパス、良郷キャンパスでこのほど、30の「スマート教室」が設置された。北京晩報が伝えた。

◆黒板と机が便利に
 スマート教室の教壇には、タッチ一体型端末システムが内蔵されている。パソコン、音響、大型ディスプレイなどの教育関連電子デバイスを1枚のディスプレイでコントロールし、ワンタッチでオン・オフを切り替えることができる。従来の教室で使用されていたプロジェクタースクリーンがなくなり、黒板に内蔵されているタッチパネル機能を持つ高画質液晶電子ディスプレイが使用される。また教室両側の壁には4枚の電子補助ディスプレイが追加され、黒板のメインディスプレイの内容を表示し、情報を共有する。教室内の机も従来の固定型から移動型に変わった。教員と生徒は学習内容に基づき、グループ別のディスカッションができる。

◆オンラインで宿題を提出
 このスマート教室にはさらに驚くべき機能がある。顔認証技術を利用し、教室内の生徒の学習状況を分析し、出席率や顔を上げている生徒の比率といったデータを正確にキャッチし、教員の教育にデータサポートを提供する。また教室内の電子補助ディスプレイには独立したパソコンが内蔵されており、携帯電話やタブレットPCの投影、USBの資料読み取り、オンライン学習資料の入手、タッチパネルによる板書などの機能を持つ。生徒は自分の授業への理解や質問への回答をアップし、教員とリアルタイムで交流できる。さらに遠隔交流教室内で取付中のVR投影装置は、2つのキャンパスにある教室のリアルタイム交流を実現する。生徒らは教員の授業に耳を傾けながら、相互交流できる。

◆VR・AR技術が教育に融合
 北京理工大学で設置されたスマート教室には、2つの「思想政治スマート教室」がある。通常のスマート教室の機能の他に、さらに仮想現実(VR)と拡張現実(AR)とつながる技術プラットフォームが特別に設置されており、体験型授業など革新的な教育方法を提供する。同校の思想政治担当教員によると、生徒はVRゴーグルを使い教室内で「紅軍と共に長征の道を歩む」などを体験し、理解を深め、授業内容を実感することができる。

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