2018年10月29日-10月31日
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中国の地域革新水準が向上、上海・北京がリード

2018年10月30日

 「中国地域科学技術革新評価報告書2018」が29日、浦江革新フォーラムで発表された。同報告書によると、中国の地域科学技術革新水準が安定的に向上しており、全国総合科学技術革新水準指数は69.63%と、前年を2.06ポイント上回った。うち上海市と北京市の水準が最高で、発展におけるリーディングの役割が高まっている。天津市が3位につけ、広東省、江蘇省、浙江省が続いた。東部地域の革新の優位性が際立っている。科技日報が伝えた。
 中国科学技術発展戦略研究院科学技術統計・分析研究所の玄兆輝副所長は、「北京と上海は近年、地域科学技術革新で首位争いを続け、実力が伯仲しているが、両者の間には差が存在する。例えば上海の国家科学研究力(大型研究院、研究所など)は北京ほど多くない。自身あるいは国の長期的な発展の需要を満たすためには、基礎研究をさらに重視し、オリジナル革新力を強化する必要がある。ハイテク産業の効率もさらに高めなければならない。北京はオリジナル革新力が高いが、より多くの科学研究成果をいかに産業化させるべきかという問題に直面している。一方で、北京の企業は革新力をさらに強化する必要があり、革新・創業環境のさらなる改善が待たれる」と指摘した。
 評価に関わる5つの1級指標を見ると、科学技術革新環境指数、科学技術活動投入指数、科学技術活動産出指数、経済・社会発展促進指数でトップ3に入っているのは、いずれも東部地域だ。ハイテク産業化指数は西部の重慶市が首位。
 玄氏は「数年の急成長を経て、革新資源投入と科技成果転化はすでに、東部のみから東部・中西部の共同発展に転じている。東部地域は発展におけるイノベーションリーディングは高い優位性を占めており、中部地域の科学技術革新水準がさらに向上している。西南地域の重慶市と四川省、西北地域の陝西省は西部地域の地域科学技術革新センターになっている。東部の沿岸部は産業の革新的発展のリーディングの役割が際立っている。江蘇省、広東省、天津市、浙江省、山東省のハイテク産業付加価値額、ハイテク産業主要事業売上、ハイテク産業利益総額は全国の6割弱を占めている」と述べた。

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