2018年11月19日-11月23日
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南京市の専門家、うつ病の「発症スイッチ」を発見

2018年11月22日

 仕事のペースが上がり生活のストレスが拡大している中、中国の精神疾患の発症率が上昇を続けている。東南大学医学院の姚紅紅教授、東南大学附属中大病院神経内科の張志珺教授と謝春明研究員が率いる研究チームの専門家らは、うつ病の生物学的マーカーとなる環状RNAを発見した。同分子は将来的に、うつ病の検出率を高め、抗うつ薬の新たなターゲットの選択と正確な治療に実証を提供する可能性がある。金陵晚報が伝えた。
 張氏によると、うつ病は情緒不安定、頭の回転が鈍い、意欲減退という3つの症状を特徴とする。往々にして不眠、食欲不振、仕事・学習効率の低下、罪悪感による体調不良が生じる。物事を消極的に考えるようになり、消極的な行動を取ることさえある。
 張氏は、「うつ病について、全世界の科学者と臨床研究者は異なるレベルから客観的な生物学的マーカーを見つけ、診断に用いようとしている。この環状RNAが発見されたことで、希望が見えてきた。現在は動物と人間について初期段階の検証が行われてきた。また患者の症状が重いほど環状RNAの発現が弱くなっている。これは診断する時に役立つかもしれないという情報を与えてくれた」と説明した。

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