2018年12月03日-12月07日
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「嫦娥4号」の月面ローバー、模型は広東東莞製

2018年12月04日

 広東省東莞鳳崗美馳図公司と中国宇宙事業が縁を結んだのは2013年のことだった。中国国防科技工業局月探査・宇宙事業センターは「嫦娥3号」打ち上げ前の同年6月、全国で月面ローバー「玉兎号」の模型を作る企業を探していた。十数社との激しい競争を経て、美馳図が勝ち抜けた。美馳図は20数日後、第1陣となる模型を作り、その後さらに実物大の模型を数10台作り、国家レベルの展覧会で使用した。環球網が伝えた。
 複数の優位性により、美馳図は5年ぶりに同センターの目に止まり、「嫦娥4号」の模型開発の独占的権限を与えられた。玉兎号の模型は国家宇宙機関や博物館による展覧・収蔵・科学普及にのみ提供されていたが、今回の「嫦娥4号」の月面ローバーの模型は関連製品が作られ、市販される。
 実物大の月面ローバーの模型と比べると8分の1のスケールは小ぶりで、さらに精密な技術が必要とされる。この模型には赤外線センサーとスイッチがあり、自動的に前進し障害物の前で停止する。ソーラーカメラやアンテナなどの細部は本物さながらだ。また同社は嫦娥4号の16分の1スケール光音響月面ローバー、20分の1スケール着陸機、イラスト版DIY科学普及版シリーズ製品を開発した。うち実物大限定版静的リアル模型の再現度は95%以上に達し、月面ローバーのデータを正確に再現している。「メイド・イン・東莞」の匠の精神を余す所なく物語っている。

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