中国のPM2.5汚染が減少、住民の平均寿命が延びる

2019年 1月17日

 中国は2014年の年初に大気汚染対策を開始した。2016年のPM2.5による大気汚染水準は2013年より12%低下した。シカゴ大学エネルギー政策研究所がこのほど北京市で発表した「大気品質寿命指数」(AQLI)によると、この汚染の減少により中国人の平均寿命が6カ月延びたことになる。科技日報が伝えた。
 AQLIは大気中のPM2.5汚染を、人の平均寿命に対する影響度に換算する。同指数は同研究所のチームが開発した。同業者から評価・審査を受けた2種類の研究報告書を基礎とし、人々が長期的に大気汚染から受ける影響と平均寿命の間の因果関係を量化する。人々と政策決定者に大気汚染対策の重要性を知ってもらうための一助になる。
 同研究によると、長期的に基準値以上のPM2.5大気汚染にさらされると、PM2.5の濃度が1立方メートルあたり10マイクログラム増えるたびに、人々の平均寿命は0.98年短くなることが分かった。
 今回発表されたAQLIによると、アジアの発展途上国もしくは工業化を進めている国が、PM2.5汚染の影響が最も深刻だ。WHOが推奨する安全基準を満たせば、インド人の平均寿命は4.3年延びる。中国は2.9年延び、76歳から79歳になる。米国人の約3分の1がWHOが推奨する基準を満たさない場所で暮らしているが、汚染が最も深刻な地域がこの基準を満たした場合、人々の平均寿命は1年延びると見られる。
 「中国の大気汚染対策は世界の汚染対策の一部だ」。同研究所のマイケル・グリーンストーン所長は、「中国の複数の重点エリアの汚染濃度の低下幅は全国平均水準を上回っており、現地の住民に多くのメリットをもたらしている。天津市は2013年の時点で中国で汚染が最も深刻な3都市の一つだったが、PM2.5の濃度は2016年に14%低下した。この水準を維持できれば、1300万人の平均寿命が2013年より1.2年延びる。また、河南省の大気汚染改善が最も顕著であり、住民がPM2.5汚染にさらされる時間は2013年より20%減少しており、平均寿命が1.3年延びた計算になる」と話した。


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