2019年04月15日-04月19日
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国家航天局、嫦娥4号国際ペイロードの科学データを引き渡す

2019年04月19日

 国家航天局は18日に北京市で、嫦娥4号国際ペイロードの科学データを引き渡し、嫦娥6号及び小惑星探査ミッション協力機会公告を発表した。国内の大学、民間企業、海外の研究機関から募集する。新華網が伝えた。

 国家航天局の張克倹局長はスウェーデンに中性原子探査装置のデータを、ドイツに中性子・放射線量探査装置のデータを、オランダに低周波探査装置のデータを引き渡した。

 張氏によると、中国の月探査プロジェクトは15年にわたり「5戦全勝」を無事に実現した。年初に嫦娥4号ミッションが月裏側への着陸に成功し、人類初の月裏側への軟着陸と探査を実現した。嫦娥4号の開発において、中国はペイロード資源を開放し、搭載の場を提供した。サウジアラビア、ドイツ、オランダ、スウェーデンなどの科学ペイロードを集め、世界初の月裏側軟着陸・探査ミッションを共同で遂行した。得られた科学データは人類の月の環境、宇宙空間、太陽活動などに対する認識と理解を効果的に深めた。

 国家航天局月探査・宇宙プロジェクトセンターの劉継忠センター長によると、嫦娥6号ミッションのオービターと着陸機はそれぞれ、ペイロード搭載のため10キログラムを確保する。小惑星探査ミッションは66.3キログラムの8種類の科学ペイロードを募集。これには中視野カラーカメラ、熱放射スペクトロメータ、可視赤外イメージング分光計、マルチスペクトルカメラ、探知レーダー、磁力計、荷電粒子・中性粒子測定器、ダスト測定器が含まれる。また小惑星探査ミッションでは、予備として200キログラムの積載能力が残されている。

 2004年に月探査プロジェクトが始まってから、中国が複数の探査ミッションの共同発表活動を行うのは今回が初めてだ。これは中国の月探査活動の重大成果の証明であり、深宇宙探査の国際協力を推進する重要な措置でもある。

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