第六編 緑色発展 資源節約型・環境友好型社会の構築
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第二十三章 循環型経済発展の強化

 減量化、再利用、資源化の原則に基づき、減量化を優先し、資源産出効率の向上を目標とし、生産、流通、消費の各段階における循環型経済の発展を推進し、社会全体をカバーする資源循環利用体制の構築を加速させる。

第1節 循環型生産方式の普及

 クリーン生産の普及を加速させ、農業、工業、建築、商業・サービスなど重点分野においてクリーン生産のモデル事業を推進し、排出源およびプロセス全体から汚染物の産出と排出を規制し、資源消費を抑制する。共生鉱物および尾鉱の総合的利用を強化し、資源の総合利用水準を高める。大口の工業固体廃棄物、建築物、道路廃棄物および農林廃棄物の資源化利用を推進し、工業固体廃棄物の総合利用率を72%まで引き上げる。循環型経済の必要に則して各種産業パークを計画・建設・改造し、土地の集約利用、廃棄物の交換利用、エネルギー段階利用、廃水の循環利用、汚染物の集中処理を実現する。産業の循環式組み合わせを推進し、リンク循環の産業体系を構築する。資源生産率を15%向上させる。

第2節 資源循環利用回収システムの整備

 再生資源回収システムを整え、都市コミュニティーと農村回収ステーション、分別センター、集散市場の三位一体の回収ネットワークづくりを加速させ、再生資源の大規模な利用を推し進める。再生古品の回収システムの充実化を急ぎ、再生産業の発展を促す。ごみ分別回収制度を整備し、分類回収、密閉運搬、集中処理の体制を整え、生ゴミなどの資源化利用と無害化処理を推進する。

第3節 グリーン消費モデルの普及

 文明、節約、グリーン、低炭素消費の理念を提唱し、中国の国情に適したエコな生活スタイルと消費モデルをつくり上げる。省エネ・節水製品、省エネ・環境保護型の自動車および省エネ・省スペース型住宅を購入・使用し、使い捨て用品の使用を減らすとともに、過剰包装を避け、不合理な消費を控えるよう消費者に呼びかける。政府のグリーン調達を押し広め、省エネ・節水製品および再生利用製品の割合を高める。

第4節 政策面と技術面の後押しを強化

 計画指導、税制や金融政策などの政策的後押しを強化し、法律法規・基準を整備し、拡大生産者責任(EPR)制度を実施し、循環型経済の技術・製品リストを策定し、再生品標識制度を構築し、循環型経済に関する整った統計評価制度を確立する。排出源でのごみの減量化、循環利用、再製造、ゼロ排出・産業リンク技術を開発・応用し、循環型経済の典型モデルを普及させる。国の循環型経済モデル事業をさらに掘り下げて進め、循環型経済の「十百千モデル事業」(循環型経済に関する10大プロジェクトを実施し、循環型経済モデル100市・郷・鎮を構築し、循環型経済モデル企業100社を育成することにより、循環型経済の規模化を進める事業)を実施する。甘粛省と青海省柴達木(ツァイダム)の循環経済モデル地区など循環型経済のモデル事業、山西省の資源型経済転換に向けた総合的な関連改革モデル地区の建設を推進する。

表10 循環経済重点プロジェクト
01 資源総合利用
 随伴鉱物・共生鉱物、石炭粉、石炭脈石、工業副産石膏、冶金・化学工業排出物、選鉱くず、建築廃棄物などの大口固体廃棄物、および藁、家禽飼育糞尿、廃棄木材の総合利用を支持する。一連の資源総合利用のモデル拠点を育成する。
02 廃棄商品回収システムモデル
  ネットワークの配置が合理的で、管理が規範的で、回収方式が多元的な、重点品種回収率の高い廃棄商品回収システムモデル都市を80カ所建設する。
 
03 「都市鉱産」モデル拠点
 技術が先進的で、環境保護が基準に適合し、管理が規範的で、利用が大規模であり、輻射作用の強い「都市鉱産」モデル拠点を50カ所建設する。廃棄金属、廃棄電器・電子製品、古紙、廃棄プラスチックなどの資源の再生利用、大規模利用、高価値利用を実現する。
04 リマ二ファクチャー産業化
 いくつかの国家級リマニハクチャー産業集積区を建設する。一連の自動車部品、重機、鉱山機械、旋盤、事務用品などリマニファクチャーモデル企業を育成する。リマニファクチャーの大規模化、産業化を実現し、リマニファクチャー製品標準システムを改善する。
05 厨房廃棄物資源化
 100都市(区)において一連の高度な科学技術を利用し、経済効果が良好な厨房廃棄物の資源化利用施設を建設し、厨房廃棄物の資源化利用と無害化処理を実現する。
06 産業パーク循環化改造
 重点パークあるいは産業集積区にて循環化改造を行う。
07 資源循環利用技術モデルの普及
 いくつかの重大循環経済の共通性、重要技術専門利用およびプラント設備生産、応用モデルプロジェクト・サービスプラットフォームを構築する。