第十一編 改革の難関を攻略 社会主義市場経済体制の完備
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第四十六章 行政体制改革の推進

 職能の転換、関係の整理、構造の最適化、効果の向上という要求に基づき、法治政府とサービス型政府の建設を急ぐ。

第1節 政府職能転換の加速

 政府職責制度を健全化し、経済調整と市場監督管理の水準を高め、社会管理および公共サービスの職能を強化する。政府と企業の分離、政府の公共管理の職能と国有資産の出資者としての職能の分離、行政機関と事業機関の分離、政府と市場仲介組織の分離を早急に推し進め、政府管理に関する事項を調整・規範化し、行政審査制度改革を深化し、ミクロ経済活動に関する政府の関与を減らす。政府の構造、行政レベル、職能・責任を引き続き最適化し、大部門制改革を断固として推進し、機関の重複、職責の交錯、国家権力の分散といった問題の解決に力を入れる。条件を備えた地方では省が県(市)を直接管理する体制を模索する。公務員制度を整える。各レベルの政府機関の事務管理体制改革を深化し、行政コストを削減する。

第2節 科学的・民主的な意思決定メカニズムの整備

 重大事項の意思決定メカニズムを整備し、大衆の参加、専門家コンサルティング、リスク評価、合法性審査、集団討論による決定という健全な意思決定手続きを確立し、科学的な意思決定、民主的な意思決定、法に基づいた意思決定を具体化する。経済社会の発展全体にかかわる重大事項については、幅広い意見に耳を傾け、協議・調整を十分に行う。専門性・技術性の高い重大事項については、専門家による論証、技術コンサルティング、意思決定評価を真摯に行い、民衆の利益に密接にかかわる重大事項については、公示、公聴会などの制度を実施する必要がある。法に基づく行政を厳格化し、行政の法執行体制メカニズムを健全化し、行政の再議および行政訴訟制度を整える。

第3節 政府の業績管理と「行政問責」制度

 科学的・合理的な政府パフォーマンス評価指標体系および評価メカニズムを構築し、内部考査と大衆評議、専門家評価を組み合わせた方法を採用し、科学的発展の推進に対する方向付けと奨励におけるパフォーマンス評価の作用を発揮させる。行政権力に対する監督制度を健全化する。監査監督を強化する。行政問責制度を普及させ、問責範囲を明確にし、問責手続きを規範化し、責任追及制度と誤り修正メカニズムを健全化し、政府の執行力と社会的信用を向上させる。

第4節 事業単位(事業機関)分類改革の加速

 政事(行政単位と事業単位)の分離、事企(事業単位と企業組織)の分離、管理監督機関と執行機関の分離、営利性と非営利性の分離に関する要求に基づき、科学技術、教育、文化、医療衛生、体育などの事業単位改革を積極的かつ着実に推し進める。基準と範囲を厳格に認定し、行政職能を主に担うものについては、逐次その行政職能を行政機関に編入するかあるいは行政機関に転換する。転換手続きを規範化し、移行政策を整備し、生産経営活動に主に携わるものについては逐次に企業に転換し、健全なコーポレート・ガバナンス構造を構築する。継続される事業単位は公益性を強化し、人事管理、国有資産、財政支援方式などの改革を推進する。