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国家公共安全科学技術発展『12・5』特定計画

2012年5月 科学技術部

概要

 「国家公共安全科学技術発『12・5』特定計画」には、社会の安全に関する多方面にわたる技術が盛り込まれている。

 「公共安全は国家安全と社会安定の礎石である」と位置づける一方、「公共安全科学技術の研究が突っ込んで行われていない」「公共安全科学技術への経費投入が不十分」など、この分野の科学技術発展が非常に難しいことも明記している。

 重点分野として、労働安全、食品安全に加え、社会安全分野が挙げられており、その中には、指紋、DNA、足跡、人相、声紋、におい、銃弾など事件現場の検証と調査に関する技術・装置、物証鑑定実験室のオンライン照合技術の研究が含まれている。


国家公共安全科学技術発展「12・5」特定計画

 公共安全は国家安全と社会安定の礎石であり、各種重大事件、事故、災害への予防・対応、人々の生命・財産の安全保障、社会的損害と経済的損失の削減を図るための基本的保障であり、政府が社会管理と公共サービスを強化する重要な内容である。科学技術イノベーション能力を強化することは、突発事件の科学的な予防と対応、公共安全総合保障能力強化に資する重要なサポートの一つであり、民生科学技術を強化するための重要任務でもある。

 本特別計画は、「国家中長期科学技術発展計画要綱(2006-2020年)」(以下「計画要綱」)と「国家『12・5』科学技術発展計画」に基づいて作成し、「12・5」期間の公共安全分野の科学技術活動と関連科学技術政策の制定を指導する重要な根拠である。その重点には労働安全、食品安全、社会安全などの分野が含まれ、災害予防・軽減分野については、別途特別計画がある。

一.情勢と需要

(一)公共安全科学技術事業には重要な進展を取得した

 わが国は一貫して公共安全科学技術事業を重視し、そして支援し続けてきた。とりわけ「11・5」期間に、国家科学技術サポート計画は公共安全分野への支援を拡大し、公共安全に関する科学研究と技術開発が急速に発展したこととなった。第一に、公共安全科学技術体系を初歩的に構築した。科学的予測、効果的予防および効率的緊急対応の公共安全科学技術体系を目標とし、国家科学技術計画の支援の下で、国家公共安全緊急対応プラットフォーム、重大な労働災害の予防と救援、食品安全と出入国検査検疫、突発事件の予防と迅速処置、生物安全保障、重大な自然災害に対する監視観測・防御などの優先領域をめぐる一連のコア技術において重点的にブレークスルーを実現し、多数の科学技術成果を取得した。

 第二に、行政部門間の連携を積極的に推進し、業界の科学技術水準を大幅に向上させた。科学技術部は公安部、交通運輸部、衛生部、品質検査検疫総局、安全監督管理総局などの行政部門と共同で、科学技術警察強化モデル都市建設、道路交通安全科学技術行動を実施させ、食品安全、鉱山安全、危険化学物質安全および災害予防・軽減などの面での技術開発を大幅に強化し、科学技術による誘導・けん引を通じて、関連業界の科学技術水準を高めた。

 第三に、公共安全科学技術成果の統合実証と普及応用により、社会が注目する民生問題の解決に効果的サポートを提供した。A型H1N1インフルエンザ、メラミンなど重大な突発公衆衛生・食品安全事件への対応において、科学技術界は迅速に行動し、科学技術のサポート作用を効果的に発揮した。研究開発された国家緊急対応プラットフォームは、汶川地震、玉樹地震など突発事件に対した緊急対応において重要な役割を発揮した。

 第四に、公共安全科学技術人材育成と科学技術基盤整備を強化した。一群の優秀な研究者を集め、一群の専門的な研究チームを組織し、一群の公共安全科学技術活動に従事する研究機関の建設を推進し、大手企業と企業化された研究機関に依拠して、建築安全、グリッド安全、炭鉱安全、化学物質安全制御などの実験室を重点的に建設し、「安全科学と工学」を国家一級学科に繰り上げた。公共安全保証能力の向上に資する公共安全科学技術のサポート役は、日増しに顕著となっている。

(二)公共安全科学技術の発展は任重く道遠しである

 わが国の公共安全科学技術は、近年突破的な進展を遂げてきたが、公共安全の直面する厳しい情勢の下で、科学技術の能力不足という現実的な課題があり、絶え間ないイノベーション・開発、科学技術によるサポート能力の向上を図らなければならない。それは主に以下の通りである。

 第一に、公共安全科学技術の研究が突っ込んで行われていない。各サブ領域には縦割りの現象が存在するため、基礎研究が依然と弱く、重大・特大な事故災害や公衆衛生と社会安全事件の形成メカニズムおよびその予測予報に関する研究をさらに深化させなければならない。技術研究の体系性と徹底性が不足し、単一技術、統合技術、緊急対応用装置、技術基盤、基準体系などは、いずれも絶え間なくイノベーションと開発を行う必要があり、公共安全を危惧する突発事件を予防・処置するための科学技術に求める現実的な需要を満足させなければならない。食品安全検査、労働安全の重・特大事故に対する技術調査、突発事件緊急処置、都市公共安全インフラ施設などに関する重要な技術基準は、絶え間なく改善しなければならない。

 第二に、サポート条件プラットフォーム構築と学科建設がまだ不十分である。公共安全分野では、合理的に配置された専門実験室や大型工学試験基地、検査・評価センターがまだ建設されてなく、公共安全技術・装置の自主開発を効果的にサポートできない。学科建設と人材の能力育成を強化しなければならない。

 第三に、公共安全科学技術への経費投入が不十分である。科学技術経費は「11・5」期間に大幅に伸びてきたが、基礎が弱かったことを受け、公共安全の直面する厳しい情勢の下で、その経費が明らかに不足し、中央、地方、企業および全社会による多次元的な科学技術投入メカニズムがまだ形成されてなく、そして、企業を指導・支援して安全・緊急対応産業に積極的に参加させるための行政的政策・制度の充実化をより推進しなければならない。

 第四に、公共安全科学技術の役割に対する社会の理解が不足している。複雑な公共安全問題の解決には、いまだに従来の考え方や手段が踏襲されており、公共安全に関する科学普及啓蒙活動は幅広く体系的に行われることがなく、重大な公共安全事件が発生した時の、大衆と社会の対応能力は非常に弱いのである。技術成果の応用実証と社会への普及をさらに強化し、科学技術に対する認識を高め、科学的な考え方、方法、手段を日常の生活や生産、突発事件処置などの面に反映させなければならない。

二.指導思想、発展目標

(一)指導思想

 科学的発展観と「人を本とし、安全に発展する」という理念を全面的に貫徹し、「自主イノベーションを創出し、重点的に飛躍し、発展をサポートし、未来をけん引する」という指導方針を堅持し、民生の保障・改善を出発点と立脚点として、公共安全科学技術資源をさらに統合し、科学技術条件サポートプラットフォームを絶え間なく改善し、一群のコア技術の研究開発に力を入れ、緊急対応用装置の研究開発を強化し、科学技術研究成果の実用化移転を促進することによって、民生の保障と改善、関連産業の振興、社会管理の強化とイノベーション、公共安全保障能力の向上を図るために強力な科学技術サポートを提供する。

(二)発展原則

  1. 体制を整備し、基礎を固める。公共安全科学技術体制をさらに整備し、科学技術資源の配置を最適化・統合し、公共安全に関する基礎理論とコア技術研究を体系的に展開し、公共安全技術基準の確立と改善を促進する。
  2. 重点を重視し、能力を高める。コアとなる科学技術課題を重視し、公共安全緊急対応用装置の研究開発を促進し、科学技術条件サポートプラットフォーム整備を強化し、公共安全科学技術分野の国家重点実験室と国家工学技術研究センターの設立を促進する。
  3. 関係を整理し、メカニズムを改善する。政府投入を主とし、社会投入の多次元化を果たした公共安全科学技術投入メカニズムの構築を探求する。企業を主体とする科学技術イノベーションを奨励し、公共安全科学技術情報の共有・協力ネットワークの構築を推進し、公共安全科学技術成果の産業化移転メカニズムの形成と改善を促進する。
  4. 応用を重視し、実効性を追求する。先進・適正技術の統合と研究成果の実用化をさらに強化し、先進・適正技術の生産力への転換を促進し、一群のけん引作用のあるコア・基盤技術の成果移転と応用を推進し、公共安全関係の産業連盟の設立を推進し、公共安全産業の形成・改善・発展を促進する。

(三)発展目標

発展目標:

 労働安全、食品安全、公衆衛生、社会安全などの分野における重大な科学技術需要をめぐって、基礎理論研究と技術研究開発を強化し、突発事件の予防制御、観測・早期警報、緊急処置などに関するコア技術の持続的イノベーションの実現に努力し、公共安全に関するコア技術と装置の自主研究開発と工学技術の能力を育成し、突発事件に対する予防、準備と対応に資する公共安全科学技術のサポート能力を大幅に高め、わが国の経済社会の持続的発展と安全的発展を推進するために有力な科学技術サポートを提供する。

具体的目標:

  1. 公共安全分野の基礎研究水準をさらに高め、突発事件の災害を起こすメカニズム、動力学的進化の過程、結合誘導メカニズム・法則を重点的に解明し、重大突発事件の被災受容体に対する作用機序を研究し、公共安全問題の解決に理論的基礎と技術的手段を提供する。
  2. 複数の公共安全コア技術の研究開発に力を入れ、一群の公共安全緊急対応装置の研究開発を強化する。突発事件のリスク分析、予測予防、監視・早期警報、緊急救援と指揮決定などに関する基盤・コア技術において、重要なブレークスルーを実現し、そして統合イノベーションを強化することを通じて、技術が先進であり、性能が安定し、実用的で効率の高い自主知的財産権を持つ緊急対応用の装置を数多く研究開発し、公共安全に関するコア技術と重大装置の自主研究開発と工学実用化の能力を著しく向上させる。
  3. 重大な突発事件に対する緊急対応の意思決定に資する科学技術的支援能力をさらに高める。公共安全情報共有のデータベースシステムを構築・充実させ、公共安全の情報共有を促進し、国家緊急対応情報共有プラットフォーム整備を推進し、国家突発事件緊急対応プラットフォームのイノベーション・改善に科学技術的サポートを提供する。
  4. 公共安全技術基準体系の確立を推進する。各行政機関、地方、業界、企業、研究機関と大学など社会の優れた科学技術資源の役割を十分に発揮させ、公共安全技術基準研究を展開し、科学技術の研究開発と基準制定の有機的結合を推進し、国際基準の制定に目を向け、そしてそれに参加し、わが国の国情に適した公共安全基準体系の確立を推進する。
  5. 企業の主体的責任・役割を発揮させ、一群の公共安全科学技術成果産業化モデル基地を建設し、研究成果の移転と応用を促進する。公共安全分野で2ないし3つの産業技術連盟を設立し、公共完全科学技術の試験応用、科学普及および教育訓練基地の建設を推進し、国家公共安全科学技術試験応用ネットワークと成果普及システムを徐々に建設する。
  6. 公共安全分野において、3~5つの国家重点実験室、国家工学技術研究センター、公共安全緊急対応装置研究開発基地を新規に建設する。一群の総合的で多機能な災害・事故シミュレーション実験装置の研究開発を奨励し、シリーズ化、ネットワーク化した公共安全科学技術実験システムを作る。
  7. 公共安全に関する学科建設と人材育成を強化する。重点大学と研究機関に委託し、国家人材計画を利用して公共安全科学技術人材と研究チームの育成を強化し、一群のハイレベルな公共安全研究チームと学術リーダー人材を育成する。大学、研究機関と大手企業による公共安全工学技術人材の共同育成を推進する。

三、重点領域

 国家公共安全保証の重大需要に向けて、公共安全分野の基盤コア技術の課題解決に力を入れる。基礎研究、技術開発、統合実証、成果移転と産業育成に目配りする。公共安全総合保証と緊急処置などの重要環節に関わる複数のコア技術でブレークスルーを取得し、一群のハイレベルな計器・設備と装置を研究開発する。複数の公共安全技術研究開発と緊急対応装置検査基地を建設し、多学科横断型の公共安全情報共有プラットフォームを構築する。

(一)公共安全緊急管理支援技術と政策決定支援システムの研究開発

  1. 緊急対応準備体系の研究。重大突発事件のシナリオに基づく緊急対応演習方法を研究する。総合的緊急対応能力評価法を研究する。国の重大なインフラ施設とコア資源を保護する技術・方法を研究する。
  2. 監視-予測-早期警報を包括する総合判断技術と統合システムの研究開発。地域、時空、気象など多種の条件が突発事件の発展と進化に与える総合的影響および予測模型と方法を研究し、突発事件進化の異なる段階で実施された緊急救援の事件進化へ与える影響と総合的効果の予測について研究する。異なるタイプの突発事件の早期警報模型と技術を研究し、監視-予測-早期警報を包括する総合的判断システムの研究開発を実施する。
  3. 総合的に指揮・調整する技術とシステムの研究開発。リスク認識に基づく資源の備蓄・調整模型、資源を最適に配置するシステムの設計方法を研究する。多種の救援力量を統一に調整して協同で救援活動を遂行させる技術の研究を行う。総合的指揮・調整システムを研究開発する。
  4. 政策決定を支援する技術とシステムの研究開発。評価、監視、予測、判断を包括した知能的意思決定技術、事例のインバージョン解析技術を研究する。複雑な災害条件下の事件連鎖総合制御技術を研究し、モノのインターネットとクラウドコンピューティング技術に基づく突発事件緊急対応プラットフォームシステムを研究開発する。
  5. 極端条件下の地域的災害監視技術および装置の研究開発。中低空飛行機によるリアルタイムな災害モニタリング・識別に基づくセンシング技術を研究する。有毒有害物質に対する移動的非接触検出技術を研究する。緊急対応用の動力装置と移動式緊急対応システムおよび装置などを研究開発する。

(二)公共安全の脆弱性分析と保障技術

  1. 都市の公共安全を計画する技術と基準体系の研究。都市総合リスク評価に適応する技術と方法を研究する。多種の要因の影響に基づく都市脆弱性総合評価計算の基礎理論と方法を研究する。3S技術とリスク評価技術に基づく都市公共安全計画補助支援システムを研究開発する。安全保障型の都市公共安全基準を研究する。
  2. 突発事件の二次派生と結合作用のメカニズムと法則の研究。二次派生災害の発展進化メカニズムと法則、災害作用のタイプ、強度および時空分布の特徴と法則、二次派生災害と劣悪環境の結合が都市施設とシステムに与える総合的影響を研究する。関連シミュレーション予測原理と方法を研究する。
  3. 複雑な災害要素作用下の被災受容体反応の動力学的研究。被災受容体脆弱性識別の原理と技術、本体破壊模型と機能喪失機序および対応する強化機序と防護対応技術、モノのインターネット技術に基づく災害作用下での被災受容体反応の監視技術、被災受容体破壊と突発事件二次派生の相互作用法則および事件連鎖「遮断」の技術と方法を研究する。
  4. 都市機能破壊・復旧と社会安定性保障技術。突発事件による物理的破壊と秩序的破壊の都市機能に対する影響およびその結合作用法則、都市機能の部分的破壊の社会安定性に対する影響メカニズムおよび予防管理技術、総合インテグレーションの都市災害復旧手段と戦略を研究する。

(三)公共安全突発事件の緊急処置、救援技術と装置の研究開発

  1. 防護技術と装置の研究開発。災害環境下の防護、通信、照明、偵察、識別などに用いられる設備と装置を研究開発する。突発事件の異なる段階における大衆の心理と行動特徴、個体行動と集団行動の相互影響法則、大群衆誘導技術を研究する。
  2. 生命探査技術と装置の研究開発。突発事件における生命と特定物体の探査救助と探査技術、例えば煙、ミストを透過できる遠赤外線・マイクロウエーブ・放射線検出器、壁と地表を透過できる生命探査装置、多種の災害環境に適用できる自発光・微光暗視装置などを研究する。
  3. 緊急救援などの技術と装置の研究開発。破砕・掘削・高所などに適用できる大型と軽量小型で高効率な救援技術と装置を研究し、複雑・狭隘(きょうあい)環境下で簡易で迅速に据えつけられるサポート技術と装置を研究開発する。対象を絞った消火、除染、爆発抑制技術を研究する。自動配合、混合などの爆発防止、除染薬剤と装置を研究開発する。

(四)公共安全基準体系の整備

  1. 公共安全技術基準体系の研究。事故災害、食品安全、社会安全分野をカバーし、予測・早期警報、監視評価、緊急対応処置および復旧・再建などの各段階を含み、技術、製品、実験、検査など多方面を含む公共安全技術基準体系の構築を研究する。
  2. 公共安全緊急対応装置、製品技術基準の制定。早期警報、処置、復旧・再建など各段階に使う装置と製品の重要技術基準を制定し、公共安全産業の振興を指導するために、公共安全の先進技術と装置の標準化を推進する。
  3. 重要な公共安全国際基準の制定。公共安全管理、公共安全緊急対応装置と製品などに関わる国際基準の制定に積極的に参加し、わが国の優位的な特色ある技術を中心とする国際基準をつくるよう努力する。

四.重点任務

(一)労働安全分野

1.予期目標

 労働安全の基礎理論、事故・災害の発生メカニズムを深く研究し、労働安全科学理論体系を初歩的に構築する。労働安全技術の研究開発を行い、重大な労働災害事故の防止、監視・早期警報、緊急救援とハイリスク労働災害の予防制御などの技術研究においてブレークスルーを取得するよう努力する。労働安全科学技術成果の産業化移転を促進し、安全技術装置と安全防護用品産業が国内労働安全の需要を基本的に満たすように努力する。労働安全科学技術条件サポートプラットフォームの建設を加速し、一群の国家級労働安全技術研究開発基地、科学技術成果移転プラットフォーム、検査検定センターと技術サポート実験室をほぼ完成させ、労働安全技術基準を改善し、安全技術基準の種類、数、技術水準などの面で重大な進歩を勝ち取り、労働安全科学技術イノベーションと監督・監察業務に有力な科学技術サポートを提供する。

2.重点任務

  • (1)労働災害事故の防止に関する重大な基礎理論。典型的重大鉱工業事故の災害発生機序、進化の過程、予防制御と緊急対応処置の過程に重点を置き、災害発生機序、多種災害の結合と転化、制御原理および災害事後評価などに関する基礎研究を行い、事故予防と災害制御に理論的基礎を提供する。労働安全に関する社会学、安全経済学、安全管理学、安全行動学の理論研究を行い、労働安全に対する監督・監察に科学的指導を提供する。
  • (2)炭鉱重大事故の予測、早期警報、予防に関するコア技術・装置の研究開発。炭鉱ガス、山はね、水害、坑内火災、高温などの区域的予測技術と動的連続監視技術および装置、炭鉱重大事故の早期警報とスマート制御技術を研究し、炭鉱重大事故の早期警報技術体系を構築する。ガス突出の予測とパラメーター測定、ガス抜き技術、坑内火災の早期予測と探知、出水の迅速探査と迅速排水、山はね防止などの重大炭鉱事故災害防止に関するコア技術および装置を研究する。
  • (3)非石炭鉱山典型災害予測制御に関するコア技術・装置の研究開発。尾鉱沈澱池のリスク予測・監視・防止技術、鉱山排土場の地すべりと誘発土石流防止のコア技術、採掘跡空洞のリスク予測・監視・対策のコア技術、硫化鉱石の酸素吸着燃焼の特性鑑定および坑内火災予測・予報技術、非石炭鉱山安全監視管理情報共有技術、企業の災害復旧リスク評価および重大二次災害防止技術を研究する。
  • (4)危険化学物質重大事故の予防制御に関するコア技術・装置の研究開発。大型石油・ガス貯蔵タンクエリア、石油・ガス長距離パイプライン、化学工業企業の稼働中のハイリスク製造装置などの事故監視・早期警報技術、化学工業団地の全容量解析指標体系・定量分析評価方法および安全な最適化配置企画法、石油化学装置リスクおよび運転安全サイクル評価と安全保障技術・装置、機能安全と環境安全に基づく重大危険源の同定・監視に関するコア技術・装置、危険化学物質の生産・貯蔵・輸送監視システムの安全レベル分析評価および重大危険源リスク評価技術などを研究する。
  • (5)ハイリスク職種の災害防止に関するコア技術の研究。防じん、防毒に重点を置き、職種災害防止技術を研究し、作業場におけるインテグレーションされた効率の高い労働災害現場監視システム、携帯型の高感度で高信頼性の労働災害監視機器設備を開発する。
  • (6)重大プロジェクトと公共インフラ施設の安全保障に関するコア技術・装置。特大型の水利水力発電施設、地下鉄プロジェクト、大型の複雑建築、ガスパイプライン、グリッドなど重大なプロジェクトと公共インフラストラクチャーの安全的企画設計、リスク評価方法と技術基準、都市ライフライン防災のコア技術、都市部の大型の複雑建物および重点交通中枢安全運営のコア技術、重大建造物と公共インフラストラクチャーの重大事故緊急処置に関するコア技術・装置を重点的に研究する。
  • (7)安全な避難、緊急処置と救援に関する技術・装置の研究開発。鉱山、危険化学物質などの事故災害に対して、探知探査技術、救援シミュレーションと推論技術、坑内作業員迅速退避などの研究を実施する。鉱山に適用する大型の移動式救援技術装置、災害救助通信設備、被災エリア探知装置、坑内救命装置、一人用軽量化統合救援装置、被災エリア探査救援ロボット、危険化学物質漏洩の迅速防止設備、移動式緊急指揮救援統合システムなど一群の先進的で実用的な重大救援技術・装置を研究開発する。

(二)食品安全分野

1.予期目標

 食品安全の予測予防に関する基礎理論研究においてブレークスルーを収め、より完全な食品安全基準研究体系をつくる。食品安全科学技術サポート条件プラットフォームを改善し、食品安全と中毒防止、出入国検査検疫安全などに関する一群の国家重点実験室もしくは工学技術研究センターを建設する。一連のハイスループット検査、快速トレース、安全制御に関する技術と重大装置を開発し、食品安全分野の技術と装置の現代化を実現し、食品安全に対する科学技術的サポート能力を大幅に向上させる。

2.重点任務

  • (1)食品安全リスク評価技術の研究。食品毒性学的安全性評価技術、食品汚染物質曝露(ばくろ)評価技術研究を展開し、わが国の化学汚染物質(生物毒素を含む)、食品添加物、農薬と獣医用医薬品の残留、動物および動物由来食品の病原微生物の薬剤耐性、病原微生物、食品新資源、飼料、飼料添加剤などのリスク評価技術を確立・改善し、食品安全リスク評価模型を構築し、リスク評価基地を育成する。
  • (2)食品安全監視のコア技術と設備の研究開発。食品に混入された危険物、違法添加物、食品添加物に対して、ハイスループット検査技術と多残留前処理の技術と装置、安全性監視と評価技術、トレース技術などを重点的に研究開発する。
  • (3)食品安全緊急対応と中毒防止に関する技術研究。食物連鎖脆弱性分析と原因不明の集団的疾患および食物中毒防止体系に関する研究を重点的に展開し、病因調査と快速検査技術、現場処置と介入効果の評価技術を研究する。リスク同定、食品安全突発事件の早期警報技術、食物中毒診断と応急処置の技術などを研究する。
  • (4)出入国検査検疫安全保障技術と設備の研究開発。輸出入食品安全、動植物疾病リスク分析と早期警報に関する研究を展開する。ハイスループットスクリーニング検査とリアルタイム監視、リスク同定と緊急処置技術・装置を研究し、輸出入食品検査技術と快速スクリーニング検査プラットフォームを構築し、リスクの早期警報と快速反応情報システム構築を支援する。
  • (5)食品安全技術基準の研究。リスク評価に基づき、わが国の重要な食品安全基準体系と基礎データベースを構築・改善し、わが国にとって重点的かつ緊急に必要とする食品安全に関する基礎的基準の研究および制定・改訂を支援する。

(三)社会安全分野

1.予期目標

 社会安全の需要を主導とし、電子情報技術を基礎として、社会安全分野に関する技術が大きく進展するようけん引し、わが国の社会安全科学技術の全体水準を大幅に高める。社会安全の重点分野とコア技術の研究開発を展開し、社会安全事件の予防、監視、早期警報および処置などにおいて技術研究のブレークスルーを実現するよう努力する。社会安全を確保するための重大な装置・機材とシリーズ製品の開発を推進する。社会安全科学技術サポートプラットフォームの建設を加速させ、一群のハイレベルな科学技術研究開発基地、検査検定センター、科学技術成果移転プラットフォームと技術サポート実験室を完成させる。社会安全技術基準体系を整備し、社会経済開発の需要にふさわしい社会安全科学技術サポート体系を初歩的に完成させる。

2.重点任務

  • (1)社会安全基礎理論の研究。突発的社会安全事件の発生、進化および突然変異の過程とメカニズム、および緊急対応の意思決定に関する理論を重点的に研究する。社会安定性指標体系を研究し、社会安全リスク分析と評価方法を探求する。大衆の危険・緊急環境下での心理学と行動学研究を展開し、重大な突発社会安全事件の防止と処置に関する理論的基礎を固める。
  • (2)社会治安のリスク評価と監視・早期警報に関する技術。多次元的情報の取得・分析、安全伝送、大量蓄積、スマート処理および総合判断に関するコア技術の研究を行う。モノのネットワーク応用技術に基づく動的社会情報取得技術を研究する。GIS(全地球的情報システム)と人口情報システムに基づくマルチスケールの動的予測・シミュレーションとリスク評価、および意思決定をスマート的に形成する統合技術の研究開発を行い、地域的な社会安全情勢総合評価・個別評価指標体系と評価模型を構築し、社会治安、全体情勢に対する観測監視を実現する。
  • (3)突発的社会安全事件の緊急時指揮と処置に関する技術。情報総合判断、事件追跡、リアルタイム分析、動的監視、高度早期警報に関する緊急対応政策決定補助システムを構築する。総合指揮調整システムと総合通信システムを一体化した緊急指揮通信プラットフォームを構築する。全方位のバリアフリー検査探査・精確測位・総合救援に関する技術・装置を研究する。重点人員、爆発物、毒物などのターゲットを認識、探知・識別する技術と装置、および特定の現場を電子的に閉鎖・コントロールする技術・装置などを研究開発する。
  • (4)重大な火災などの社会安全事故の予防・制御に関する技術。都市部の火災に重点を置き、火災動力学過程のシミュレーションと予測技術、火災リスク評価とセキュリティの機能化企画・設計に関する技術を研究する。大型公共施設、交通中枢、高層建物、地下建造物などの場所での火災予防、探知・早期警報、消火、爆発防止、排煙、漏洩防止などに関するコア技術を研究する。火災環境下の大衆誘導、避難と防護に関する技術、火災の調査、証拠収集と鑑定に関する技術を研究する。全方位のバリアフリー検査探知、精密測位、人員防護と総合救援に関する技術と装置を研究開発する。
  • (5)道路交通安全管理・制御に関する技術。交通制御に適用する技術、交通影響評価の方法を研究する。都市部の交通渋滞解消模型と意思決定補助システムを研究する。都市交通管制・評価技術プラットフォームを構築する。地域道路網の交通安全状況に対する監視、評価および緊急時指揮に関するコア技術・装置、交通安全に関わる法律執行と支援に関するコア技術・装置を研究開発する。劣悪、突然変化した環境下での運転手の緊急対応能力の育成訓練と評価に関するコア技術・装置を研究開発する。運転手の違法行為(飲酒運転、速度超過違反など)に対する監視と介入に関する技術を研究開発する。
  • (6)現場検証・調査に関する技術。事件現場の検証と調査に関する技術・装置、物証鑑定実験室のオンライン照合技術を研究する。物証調べとトレースのコア技術を研究する。司法鑑定のコア技術と装置を研究する。事件現場の三次元復元技術を研究する。指紋、DNA、足跡、人相、声紋、におい、銃弾などの個体、種類を識別する技術を研究し、比較的完全な個体、種類情報を収納するデータベースの構築を支援する。薬物と薬物前駆化学物質を用いた犯罪を防止するための技術を研究する。
  • (7)特殊場所の安全防護・コントロールに関する技術。監視対象場所の人の位置を正確でリアルタイムに測定する技術を研究する。監獄の緊急時指揮管理システムを研究する。ハイリスクの監視対象場所と施設における安全保障技術を研究する。

五.保障措置

(一)多次元的投入メカニズムを整備し、公共安全科学技術への投入を拡大する

 公共安全科学技術イノベーションの投資メカニズムを整備し、科学技術投入ルートの拡大に努力し、国の公共安全分野を対象とする科学技術投入を方向とし、地方と社会的資金の公共安全科学技術事業へ投入するようにけん引し、全社会による多次元的な公共安全科学技術投入メカニズムを構築し、公共安全科学技術分野の経費投入を国の公共安全保障の需要に合致させるよう努力する。

(二)科学技術イノベーションメカニズムを構築し、公共安全科学技術資源を統合する

 政府機関の主導的作用、市場の科学技術資源配置に対する基礎的作用、企業の技術イノベーションにおける主体的作用、国家研究機関の基幹・リード的作用、大学の新鋭的作用と科学技術仲介組織のサービス作用を十分に発揮させ、科学データと科学技術資源の統合、集積、共有、保存、更新を強化し、利用効果を高め、「官、産、学、研、用(使用者)」提携の公共安全科学技術イノベーション体制を次第に構築する。

(三)科学技術インセンティブメカニズムを整備し、公共安全産業の振興を推進する

 財政・税制、金融、知的財産権、人材、科学技術イノベーション基地、プラットフォーム建設などにおける国の自主イノベーション奨励施策を十分に活用し、公共安全技術の研究開発と科学技術成果の移転応用を推進する。緊急対応装置と技術の研究開発と産業発展を支援・奨励し、公共安全産業チェーンの形成と発展を促進する。

(四)学科整備と知識普及を強化し、全社会の公共安全意識を高める

 高等教育と科学技術資源を合理的に利用し、高素質の人材を公共安全科学技術分野に招致し、公共安全学科の整備とハイレベルの専門人材育成を強化する。公共安全科学技術知識を国民教育に盛り込み、公共安全教材と科学普及パンフレットの作成と出版を奨励し、ラジオ、テレビ、インターネット、新聞など多種の科学普及プラットフォームを十分に利用し、公共安全知識の宣伝に力を入れ、全国民の公共安全意識、知識水準および危険回避の自助能力を高める。

(五)国際協力と交流を推進し、公共安全科学技術イノベーション能力を高める

 海外の先進技術と経験を吸収・導入し、海外との技術交流・協力を強化する。世界の公共安全技術と装置の発展をタイムリーに追跡し、我が国の公共安全科学技術が世界先進レベルと歩調をつき合わせて発展するよう努力する。 


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2014/2/27 新コーナー開設 「安倍総理の靖国神社参拝に想う(上)」

川島真の歴史と現在

気鋭の研究者が日中関係を歴史から説き起こす。幅広い視点から新しい時代の関係を探る。

科学技術トピック

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2014/3/5更新
「赤外線カメラと簡牘資料の日中共同研究」
工藤 元男

取材リポート

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日中関連、科学技術関連のシンポジウム・講演等を取材し、新鮮なリポートをお伝えします。

中国の法律事情

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2014/3/7更新
「百度(バイドウ)の著作権侵害をめぐる攻防の結末」朱根全

日中交流の過去・現在・未来

日中交流のこれまでの歩みとこれから

日中の教育最前線

日中の教育現場の今をレポート

中国国家重点大学一覧

 

中国関連書籍紹介

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2014/3/12 書評追加掲載

文化の交差点

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2014/3/18更新
「日本における中国古代絵画」朱新林

中国実感

日本人が実感した中国をレポート

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