海外人材呼び戻し政策
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長江学者奨励計画

正式名称: 長江学者奨励計画
実施部門: 教育部、香港李嘉誠(りかせい)基金会  ※注
開始時期: 1998年

中国政府が取り組む海外人材呼び戻し政策

 国内外の優秀な学者を中国の高等教育機関に招致し、国際的なトップレベル人材を養成することを目的とした計画。対象者には、 ①長江学者特別招聘教授や講座教授のポストが与えられる。また、② 任期中に大きな学術成果を上げた者に対しては、長江学者業績賞が与えられる。

対象:

 科学研究及び教職に従事している満45歳以下の国内外の学者。

処遇:

 対象者には、①給与や保険などが支給されると同時に、年 間10万元の手当てが補給される。②任期中に大きな学術成果を上げた場合には「 長江学者業績賞」と して、1 00万元あるいは50万元の奨励金が贈られる。

実績・成果:

 1998~2006年の間に、97校の高等教育機関で799人の特別招聘教授と308人の講座教授が採用された。多 くの学者が国の重大科学研究プロジェクトを担当しており、一 部では重要な成果を上げている。2006年までに、14名が「長江学者業績賞」を授賞し、 24名が中国科学院あるいは中国工程院の院士に選出された。

対象者のプロファイル:

  • 国外での留学、勤務経験者は全体の94%、 博士号取得者は全体の98%
  • 着任時の平均年齢は42歳、最年少は30歳。

 「長江学者奨励計画」の影響を受け、広東、四川、湖北などの多くの地域では、それぞれ「珠江学者計画」、「天府学者計画」、「楚天学者計画」などの人材招致計画を設けた。こ れらの取り組みは高等教育機関における人材導入に貢献している。

※2008年3月調査現在

(出典) 教育部長江学者奨励計画、李嘉誠基金会ホームページより作成


注:香港李嘉誠(りかせい)基金会は1980年に、香港最大の企業集団・長 江グループ創設者李嘉誠(りかせい)によって設立されたチャリティーである。李 嘉誠(りかせい)は華僑としては世界最大の資産家でもあるが、少年時代に苦難な生活をしたため、事業成功後、熱 心に公益事業を支援している。李嘉誠(りかせい)は李嘉誠(りかせい)基金会を通じて、多 額の資金を中国の教育や医療関係機関に寄付している。


「長江学者奨励計画」の全般について紹介しているサイト。教育部人材発展弁公室により運営。