取材リポート
トップ  > コラム&リポート 取材リポート >  【17-11】深セン市で第15回「中国国際人材交流大会」=内外から1万7800人が参加―中国

【17-11】深セン市で第15回「中国国際人材交流大会」=内外から1万7800人が参加―中国

2017年 4月28日  中国総合研究交流センター編集部

image

写真1 大会のようす(中国国家外専局提供)

 4月15、16の両日、中国政府の「中国国際人材交流大会」(主催:中国国家外専局, State Administration of Foreign Experts Affairs =SAFEA)が広東省深セン市で開催された。2001年に南京市でスタートした同大会は今回が15回目。大会関連の資料等に基づいてその状況を報告する。

 大会のテーマは「世界の知力を集め、共同発展を促す」。外専局のまとめでは、今年は海外の約8500人を含む内外1万7800人以上が参加、フォーラムなどの聴衆を含む入場者数は延べ8万3000人に上った。海外からは72カ国・地域の4600以上の政府機関、公益機関、技術・学術団体、主要企業、大学などの専門家や幹部らが参加し、人材、技術、交流に関する情報交換、展示説明会が行われた。

 開会式では馬凱国務院副総理(党中央政治局委員)が基調講演に立ち、「(大会は)時代の要求を体現し、社会の関心を反映しており、重要な意義がある」と評価した。外専局を所管する人力資源社会保障部の尹蔚民部長のほか地元広東省、深セン市などの幹部も出席した。

 馬副総理は開幕式前に2006年ノーベル賞受賞者(物理学)のジョージ・フィッツジェラルド・スムート3世(George Fitzgerald Smoot III)ら来賓代表と会談、開幕式では「国家千人計画」の外国人専門家代表19人と深セン技術革新大会国際部門の受賞者に対する授賞式が行われた。

 大会に際し公表された外専局の2016年年報によると、外専局は60数カ国・地域、300以上の組織(政府機関や国際組織、大学、民間団体)と交流・協力関係を結び、「政府間の協力関係が日増しに強化されている」という。

 中国が外専局を中心として、広い分野で国際人材交流と政府間メカニズムの構築を積極推進し世界でも例をみないネットワークを作り上げていることは延べ入場者8万人以上という参加者の規模やセミナー、交流会等の多彩さからもうかがうことができる。会場となった深セン市会議展覧センターの1~5号館のすべてが使用されその総床面積は6万5000平方メートルに及んだ。

image

写真2 大会時に立ち上げが公表された新サイト(http://www.gtpnc.com/

 公表された統計によると、期間中に行われた活動は115セッションに上り2800件を上回る導入プロジェクトについて協力が合意された。海外留学生(いわゆる「海亀」)向けや外国籍人材などに対して分野別の募集・登録会が8会場で行われ、1258社が内外のハイレベル専門人材に対して3万1380件のポストを提示した。このうち「全国大学卒業生春季面談会」には延べ6万5000人以上が来場したが、来場者のうち高等教育機関の本科以上が64.2%を占めた。また、著名企業のハイテク募集会には華為、富士康、美的、平安など100社が参加、平均年収30万元(約480万円)に上る、800近い求人をオファーした。

 第16回大会は来年4月深センで開催される予定。

(了)