第52号:植物科学
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塩分・アルカリストレスに反応する植物における信号経路

2011年 1月11日

郭 岩(guo yan):
中国農業大学生物学院 植物生理学・生物化学国家重点実験室 教授

1967年2月生まれ。1999年ドイツ・ケルン大学遺伝子学部およびドイツ・ケルン・マックスプランク植物育種学研究所博士。

共同執筆者:楊 永青


 塩分・アルカリストレスは、農作物の減産を引き起こす重大な環境的要因である。植物の塩分やアルカリに対する適応メカニズムの解明は、重要な論理的意味を持ち、作物における耐塩・耐アルカリ分子の改良設計に方向性を与えることができる。塩分・アルカリストレスは、植物の成長や発育に影響するほか、植物の生理学的変化、生物化学的変化、分子レベルの変化を誘発する。塩分・アルカリストレスを受けた植物は、細胞が生理的渇水(浸透圧ストレス)およびイオンストレスの状態となる。また前述のストレスにより発生する過酸化物の害毒により、タンパク質活性の喪失やバイオフィルム構造の破壊が引き起こされる。さらに塩分ストレスは、細胞内イオン(特にK+やNa+)のバランスや分布を乱す。特に細胞質におけるNa+濃度が上昇すると、余分なNa+濃度により酵素活性が損なわれ、細胞における正常な生理・生化学的代謝活動が抑制される。植物は逆境ストレスに反応し、しばしば一連の生理・生化学反応を生じさせる。例えばストレス信号の伝達、転写制御、浸透平衡の調節にかかわる有機小分子の多量な産出、タンパク質やバイオフィルムを保護するための分子シャペロンの多量な産出、フリーラジカルや有害グループの切除などがある。

 ほとんどの農作物は、塩分・アルカリストレスに対して非常に敏感である。このため植物が塩分・アルカリストレスに適応するための分子メカニズムを解明し、農作物の塩・アルカリ耐性を引き上げることは、科学界における長年の研究テーマとなっている。最近30年にかけて分子生物学技術が大きく発展したため、植物における耐塩ストレス反応の過程に関する重要な制御メカニズムが解明されつつある。植物におけるストレス信号の伝達経路には共通のモデルがあり、逆境ストレスから生じている。通常ストレス信号は、植物の膜受容体で感知されると、細胞内においてセカンドメッセンジャー(insP、Ca2+、ROSなど)を産出する。次いで細胞内でタンパク質のリン酸化を引き起こすカスケード反応が生じる。最終的に関連効果として遺伝子発現が活性化し、植物の逆境に対する抵抗力が増強される。本論文では塩分・アルカリストレスに反応する植物における信号経路のNa+/H+交換輸送タンパク質や細胞膜H+-ATPaseに対する制御を中心として紹介する。

SOS信号の伝達経路

 SOS(Salt Overly Sensitive)経路は、比較的研究の進んでいるCa2+信号の依存する植物における耐塩・耐アルカリ信号の伝達経路である。塩分・アルカリストレス下におけるSOS経路は、細胞内のNa+/K+イオンのバランスを調節する上で重要な役割を担っている(Zhu,2003)。

 SOS3は1つのCa2+結合タンパク質を符号化したものである。同タンパク質には、EF-handのCa2+結合ドメイン3つとN末端テトラデシル化ドメインがある(Liu and Zhu,1998)。SOS2遺伝子は、1つのセリン/スレオニンプロテインキナーゼ(Liu et al., 2000)を符号化する。このキナーゼには、N末端キナーゼ触媒ドメインと特異的なC末端制御ドメインがある。正常な状況下においてSOS2のN末端触媒ドメインとC末端ドメインは相互に作用し、この種の分子内結合によりSOS2のauto-とtrans-のリン酸化作用(Guo et al., 2001)を抑制する。SOS1は、1つの細胞膜におけるNa+/H+交換輸送タンパク質(Shi et al., 2000; Shi et al., 2003)を符号化する。他のNa+/H+交換輸送タンパク質と異なり、SOS1には1つの非常に長い細胞質内のドメインが存在する。この点はSOS1が単なるNa+/H+交換輸送タンパク質ではないことを裏付けているかもしれない。

 SOS2制御ドメインには、21個のアミノ酸で構成するFISLドメインがある。SOS2はSOS3との相互作用により、自らのキナーゼ活性を活性化する。FISLドメインが欠落したSOS2は、構成的活性化キナーゼとなる(Guo et al., 2001)。活性化されたSOS2は、SOS1のC末端をリン酸化する(Quintero et al., 2002)。SOS1や構成的活性のSOS2が過剰に発現すると、遺伝子組み換え植物の塩分耐性が向上する(Guo et al., 2004)。

 塩分ストレス下におけるSOS経路の反応過程は概ね以下に示す通りであると思われる。植物が塩分ストレスにさらされると、細胞膜にある何らかの受容体によりストレス信号が識別され、細胞質内のCa2+濃度が上昇する。このCa2+信号によりSOS3が活性化され、SOS2と結合しSOS2キナーゼを活性化する。SOS3におけるN末端のアルキル化グループは、SOS3-SOS2複合体を細胞膜上に運び固定し、SOS2をリン酸化させると共に、SOS1を活性化させる(Quintero et al., 2002)。また液泡膜におけるNa+/H+輸送タンパク質のNHXもSOS2の受容体であると考えられる(Qiu et al., 2004)。活性化された細胞膜や液泡膜のNa+/H+輸送タンパク質は、Na+を細胞から排出または液泡から分離し、細胞質におけるNa+イオン濃度を引き下げる。SOS経路における3つの遺伝子(SOS1、SOS2、SOS3)を同時に過剰発現する場合とSOS1を単独で過剰発現する場合を比較すると、遺伝子組み換え株の塩分耐性は十分ではなかった(Yang et al., 2009)。このことからSOS経路には他にも重要な成分が存在することが分かる。

 シロイヌナズナのゲノムにおいて9個のSOS3に似たCa2+センサータンパク質(SCaBPs)と24個のSOS2系プロテインキナーゼ(PKSes)を符号化した。すべてのPKSにはFISLドメインがあり、この種の序列はSOSファミリーの中でも独特である(Guo et al., 2001)。研究によると、SOS3と同じファミリーに属するカルシウム結合タンパク質SCABP8もSOS2と相互作用することによって、SOS1の活性を調節し、シロイヌナズナの塩分耐性を向上させることができる(Quan et al., 2007、 Lin et al., 2009)。SOS3と同様にSCaBP8も結合やプロテインキナーゼSOS2の活性によって、当該キナーゼを細胞膜に運びSOS1を活性化し、シロイヌナズナが外部の塩分ストレスの影響を受けないよう保護する。SOS3は主に根に作用し、SCaBP8は主に地上部分に作用する。SOS3とSCaBP8は相互作用によって発現した後に本来の表現型に戻ることはできない。このことはSOS3とSCaBP8が独特の調節メカニズムを有していることを示している。SOS2はSOS3をリン酸化できないが、SCaBP8をリン酸化することができる。SOS2はSCaBP8タンパク質セリン-237をリン酸化する。このリン酸化反応は、塩によって誘発され細胞膜上で生じる。リン酸化反応は、SCaBP8-SOS2の相互作用を安定させ、細胞膜におけるNa+/H+交換輸送タンパク質の活性を向上させる。以上の結果からSOS2によるSCaBP8のリン酸化が、SOS信号経路によるシロイヌナズナの塩分耐性調節における重要な要素であることが分かる。SOS信号経路には、解明されていない問題が数多く存在する。例えばCa2+信号の作用およびSOS2が塩分ストレスによって特異的に活性化されるメカニズムなどである。

塩分・アルカリストレス下におけるプロトンポンプの作用

 植物の細胞膜プロトンポンプ(H+-ATPase)は、細胞膜内外のH+勾配や細胞内pHの内部バランスを保つ上で重要な働きをする。H+勾配は、K+やCa2+といった栄養元素を植物の細胞内に交換輸送させる。細胞内pHのバランスを保つことは、植物の細胞におけるさまざまな生理・生物化学プロセスを正常に進める上で極めて重要である(Netting, 2000; Palmgren, 2001)。Na+が電気化学ポテンシャル勾配に逆らって細胞から運び出されることを考えると、Na+が細胞膜を通り細胞から排出されることは、能動的プロセスであると言える。高等植物におけるNa+の細胞からの排出は、主に細胞膜H+-ATPaseが膜内外の電気化学勾配を形成することにかかっている。Na+/H+交換輸送タンパク質は、形成された勾配を利用し、Na+を電気化学ポテンシャル勾配に逆らって細胞から排出する。(Blumwald, 2000; Tester and Davenport, 2003)。

 数多くの研究によると、植物が塩分ストレスに適応する上で、P型H+-ATPase が重要な働きをする。P型H+-ATPase のC末端には、およそ100個のアミノ酸残基による自己抑制ドメインがあり、当該酵素の活性を調節することができる(Palmgren et al., 1991)。P型H+-ATPase自己抑制ドメインにおける幾らかの遺伝子座は、リン酸化を起こすことによって活性を調節することができる。シロイヌナズナP型H+-ATPaseファミリーにおけるAHA2のThr-947は、リン酸化を経て14-3-3タンパク質と結合することにより、H+-ATPaseの活性を活発化させる(Svennelid et al., 1999、 Camoni et al., 2000; Gevaudant et al., 2007)。自己抑制ドメインには、Thr-947遺伝子座の他に少なくともSer-899 やSer-904といったリン酸化遺伝子座があり、H+-ATPaseの活性を調節できると考えられている(Nuhse et al., 2004)。

 SOS2の類似プロテインキナーゼPKS5は、活性化プロテインキナーゼである。このプロテインキナーゼは、細胞膜プロトンポンプAHA2におけるC末端調節ドメインのSer-931アミノ酸残基をリン酸化し、H+-ATPaseの活性を抑制する(Fuglsang et al., 2007)。AHA2のThr-947遺伝子座がリン酸化されると、14-3-3タンパク質と結合することにより、H+-ATPaseの活性状態を維持する(Ottmann et al., 2007)。またAHA2 におけるThr-947遺伝子座が脱リン酸化するか、PKS5がSer-931遺伝子座をリン酸化すると、H+-ATPaseの活性が抑制される。空間や静電気による阻害作用から分析すると、AHA2のSer-931遺伝子座がリン酸化した後、14-3-3タンパク質とAHA2の結合が不安定になるため、14-3-3タンパク質とAHA2の結合が阻害される(Fuglsang et al., 2007)。野生型と比較すると、pks5ノックアウト突然変異体が塩分・アルカリストレスに対する耐性が強い。このことはPKS5がP型H+-ATPaseの活性をマイナスに調節できることと一致する。

 我々が最近行った研究によると、分子シャペロンタンパク質DnaJ(J3)はプロテインキナーゼPKS5の活性を抑制し、H+-ATPaseの活性をプラスに調節でき、植物の塩分・アルカリストレスに対する反応の面で重要な働きがあると言える(Yang et al., 2010)。プロテインキナーゼPKS5は、非ストレス条件下において細胞膜H+-ATPaseをリン酸化し、その活性をマイナスに調節することによって、細胞における膜内外の電気化学勾配を正常に保つ。分子シャペロン蛋白DnaJは、塩分・アルカリストレス下においてPKS5と結合し、その活性を抑制することによって細胞膜H+-ATPaseを活性化する。その結果として細胞におけるイオンとpHのバランスが維持される。J3遺伝子ノックアウト突然変異体植物は、塩分・アルカリストレスに対し敏感であり、細胞膜H+-ATPaseの活性が低下する。J3遺伝子ノックアウト突然変異体j3-1と異なるキナーゼ活性を持つpks5突然変異株系を用い二重突然変異体を作成したところ、二重突然変異体が細胞膜H+-ATPase活性や塩分・アルカリ反応の面で、それぞれに対応するpks5母体に似た表現型が見られた。このことは遺伝的また生理学的にJ3がPKS5のアップストリームで作用していることを示している。また突然変異株系pks5-1(PKS5における機能喪失)やpks5-3(PKS5におけるキナーゼ活性の上昇)において過剰にJ3タンパク質が発現すると、pks5-3 の塩分やアルカリに対する敏感性が良好に回復する。しかしpks5-1の塩分やアルカリに対する耐性は大きく変わらない。このことから植物における塩分・アルカリストレスの反応に対するJ3の調節は、恐らくPKS5におけるプロテインキナーゼ活性の抑制により行われていると推測できる。

植物の逆境耐性に関する研究における今後の課題

 近年植物の逆境耐性に関する研究は大きく前進しており、一部の逆境関連遺伝子の機能やストレス信号の伝達経路が相次いで解明されている。また逆境に対する高い適応力を持つ遺伝子組み換え植物が数多く開発されている。しかし現時点で商業的な生産には至っていない。

  1. 植物の逆境耐性は、多くの遺伝子によって制御された複雑な性質である。特定の遺伝子の発現を増加または減少することにより植物の逆境耐性を向上させることには限界があると思われる。また遺伝子組み換え植物は、往々にして実験室の整えられた条件下において特定の生育時期に限り逆境に対する適応力が向上する。
  2. 植物の逆境に対する適応メカニズムは十分に解明されていない。現在の知識レベルでは植物の逆境耐性に関する研究において新たな思考や手法を模索することは難しい。
  3. 多様な遺伝子背景を持ち遺伝子操作に利用できる逆境耐性植物の資源が不足している。
  4. 斬新で有効な技術や手法が不足している。

主要参考文献:

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