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中国、「5型6船」の連合艦隊で深海石油・天然ガスを開発

中国科技日報     2011年 8月22日

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 世界初の3000m級深水パイプ敷設クレーン船「海洋石油201」がこのほど、中国海洋石油探査船の隊列に組み込まれた。これにより、「5型6船(5種、6隻)」で 構成される中国海洋石油の深海作業にあたる「連合艦隊」は一応の原形を整え、中国は海洋大国から世界の海洋エンジニアリング強国として重要な一歩を踏み出した。

 中国海洋石油の副総経理であり、中国工程院の院士でもある周守氏によれば、「海洋石油201」は「第11次5ヵ年計画」の国家科学技術重大特別プロジェクトと863計画関連課題の重要な構成要素である。中 国海洋石油は「第11次5ヵ年計画」以降、深海発展戦略を空前の規模で推進しており、総額150億元を投じて深海作業船隊を建造し、本日命名された「海洋石油201」以外にも、上 海外高橋船廠で先日建造され進水した3000m級半潜式深海ボーリング用プラットフォーム「海洋石油981」を同船隊の「旗艦」として保有するほか、深海物理探査船1隻が今年3月に試験航海を果たし、さ らに深海調査船1隻、深海アンカーハンドリングサプライ船2隻も年内に建造され、進水する予定である。

 「海洋石油201」は中国海洋石油工程股フェン有限公司が総額28億元を投じ、中国熔盛重工によって建造された。同船は3000m級の深水パイプ敷設能力と4000トン級の吊り上げ能力、D P3クラスのダイナミックポジショニングシステムを同時に持ち合わせた世界初の深水パイプ敷設クレーン船であり、北極以外の世界の全航海区域で無制限に作業を行うことができる。世 界トップレベルの多数の設備技術を集約・革新し、船舶の詳細な設計と建造は国内で完成させた。全体的な技術レベルと総合作業能力は世界の同種作業船舶の中でもトップレベルにあり、世 界の海洋エンジニアリング設備製造の最高レベルを代表する。 

 中国海洋石油のプロジェクトチーム責任者によれば、「海洋石油201」はすでにメイン・クレーン以外のすべての建造・設置任務を終了している。高さ70mのメイン・ク レーンは蘇通大橋の通行高度制限のため、中国海洋石油の青島工程基地に移されてから設置される予定だ。