iCoremail:クラウド・コンピューティングに基づくメールセキュリティ戦略
中国科技日報 2011年10月27日
盈世はこのほど、企業向けメールホスティングサービス「iCoremail」をリリースした。iCoremailはクラウド・コ ンピューティング技術によって実現した企業メールシステムのSaaS型のホスティングサービスで、自社メールシステムと企業向けレンタルメールサーバの利点を兼ね備えている。i Coremailの登場は従来の企業メールの理念に衝撃を与えるものだ。
iCoremailではクラウド・コンピューティング技術によって、全ての企業顧客が独立し、完備されたCoremail XTメールシステムを持つことができる。こ れによってiCoermailのメールアプリケーションは安全性を高めている。1つは専属メールシステム自体の安全性、もう1つは専門チームによるバックアップだ。
iCoremailはCoremail XTの持つオープン性、セキュリティ性、柔軟性などの特徴を基礎に、従来の企業向けメールホスティングサービスの一貫方式を打破し、メ ールサービスに対する顧客の自由度を高めている。サーバーの設置、機能のカスタマイズ、業務システムのインテグレーションなど、iCoremailは顧客の具体的なニーズに基づき柔軟に対応し、顧 客に最も適した機能やサービスを選択できる。
例えば、iCoremailユーザーは自分のニーズに応じてスパム対策システムをカスタマイズできる。管理者は企業の特性に応じてスパムメールのフィルタリングルールを定めることができる。また、一 対一のコンサルティングサービスによって的確なスパム対策を支援する。このサービスはCoremai Anti-spam Center(CAC)に基づいている。CACはスパムメールの収集と分析、お よびデータベースのリアルタイム更新を担当している。これらのデータはCoremailの国内100万のメールボックスから集めたスパムメール情報、および5億人のエンドユーザーを持つ網易および中国移動の「 139郵箱」と共有するスパムメールデータベースに基づき、高いフィルタリング精度を実現している。
スパムメールは外的なものだが、ユーザー内部のメールに潜むセキュリティ上の危険性はなおさら軽視できない。メールを通じて企業機密が漏れ、甚大な損害をこうむるケースは国内外で跡を絶たない。i Coremailは現時点で最も有効な方法によってこうした事態の発生を防いでいる。メールの監視とチェックだ。システム管理者は監視・チェックの対象範囲を選択でき、監視者を具体的に指定することもできる。設 定されたルールに基づき、システムはメールのタイトル、本文、添付ファイルなどをフィルタリングし、問題のあるメールがあった場合、監視者に通知する。
iCoremailはSSL暗号化通信によってメール通信の安全性を確保しているほか、独自のスクリプト識別技術によってマルウェアやトロイの木馬への防備を強化している。また、ス パムメール送信に悪用されないようパスワード対策も講じている。
これらの機能は従来の企業向けメールサービスでは実現が困難だった。自社メールシステムでは実現可能だったが、管理者の経験が十分でないと効果を上げるのは難しかった。12年の開発・運 営経験に基づくiCoremailは今、優れたリソースをクラウド・コンピューティング技術に基づき市場に提供する。企業メール市場の従来の理念を変革するに違いない。