中国のスーパーコンデンサ材料技術に画期的な進展
中国科技日報 2011年11月24日
中国科学技術部はこのほど北京で、第11次5カ年計画国家科技支援計画「動力型スーパーコンデンサの中核材料・部品の研究開発と応用」、「スーパーコンデンサ電極用の多孔炭材料製造技術と設備の研究開発」の検査会を開催した。最終的に、専門家グループは上記2プロジェクトの合格を決定した。
「動力型スーパーコンデンサの中核材料・部品の研究開発と応用」は湖南省科技庁が担当。スーパーコンデンサの部品を対象に、ナノ微粒子に適合するリン酸鉄リチウム正極材料、熱分解炭素負極材料、多機能電解液等の中核材料を開発し、量産化を実現した。同プロジェクトは年産1000万アンペア毎時の生産ラインを敷き、新型の動力型スーパーコンデンサを開発した。ハイブリッドバスで5万1000キロの試運転、純電気自動車で4万2000キロの試運転に成功した。
「スーパーコンデンサ電極用の多孔炭材料製造技術と設備の研究開発」は新疆生産建設兵団科技局が担当。高温・強アルカリの環境下の活性化反応釜の設計・製造・安全運行に必要なコア技術の問題を解決した。合成炭エアロジェルの高圧・塩素イオンに対する耐性を備え、スムーズに開閉できる反応釜を開発した。スーパー活性炭・エアロジェル複合電極材料の結合の法則を発見した。複合電極材料の製造技術の改善により、高性能の複合電極材料の生産に成功し、電極材料の品質管理システムを構築した。
同プロジェクトは、独自の知的財産権を持つスーパーコンデンサ電極用多孔炭材料のモデルライン(年産50トン)を敷き、中核設備と製造技術の課題を解決し、スーパーコンデンサの国産化に向け確かな基礎を築いた。