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中国産PVC高級材料・製品技術レベルが大幅向上

中国科技日報     2011年12月16日

 貴州省の唐辛子製品生産企業「老干媽」は、缶詰食品の蓋の密封シートが基準を満たしていなかったため、EUから商品の撤去を指示された。「高隔離グリーン密封専用材料とそれに伴う行為」と 称される研究が取り組む無毒PVC密封シート材料は、EUの関連技術基準に適合する専用の密封シートの開発に成功した。これにより「老干媽」等の企業のEU市場再進出に向け、技術的なサポートを行った。3 月22日、貴陽国家複合改質ポリマー材料工程技術研究センター等が請け負う同プロジェクトの4つの研究内容が、専門家の検査に合格した。

 国家科学技術支援計画の「環境にやさしい、基準値を満たすPVC樹脂および特殊専用材料の生産技術の開発」と称される研究成果は、中 国複合改質ポリマー材料の環境にやさしい応用に対して生産技術の確かな基礎を築き、中国産PVC高級材料・製品の技術レベルを向上させた。

 第11次五カ年計画期間、貴州省科技庁は国家複合改質ポリマー材料工程技術研究センターをプラットフォームとし、PVC材料を得意分野とする国内の大学4校(浙江大学等)、中国科学院化学研究所、貴 州省のPVC企業3社を組織し、国家科学技術支援計画「環境にやさしい、基準値を満たすPVC樹脂および特殊専用ラインの生産技術の開発」を実施した。同プロジェクトは「原位置重合PVCおよびその改質技術」、「 高耐熱・耐老朽化PVC合金」、「高隔離グリーン密封専用材料とそれに伴う行為」、「高流動性射出成形級PVC専用材料」を巡り研究を行った。

 研究者は中国の中高級PVC原料市場の需要を対象に、貴州省の豊富な資源を基礎とし、科技イノベーションを通じて、大量・広面のPVC樹脂およびその特殊専用材料の生産・実用レベルを向上させ、高 性能と環境保護を実現した。研究内容は釜内重合反応、釜外共混改質、品質評価体系である。科学のグリーン・エコPVC製品基準体系を構築し、高性能PVC専用材料の生産プラットフォーム、お よび炭酸カルシウム法PVC品質安定化生産技術を確立し、PVC耐熱改質、PVC耐老朽化、グリーン化といった中核技術の問題を解決した。また産業化開発を通じて、一定規模を備える工業化生産能力を構築した。4 種の研究は現在、34件の特許申請を行っており、うち11件はすでに授権した。

 「高流動性射出成形級PVC専用材料」は射出成形級PVC合金とナノ複合専用材料を生産し、高流動性・射出成形可能・環境にやさしいといった特長を持ち、フタル酸を含まない。伝 統的な硬質PVCのフタル酸移動の問題を解決し、ハイテク硬質PDC材料における応用が期待される。同材料は異なる業界・分野のさまざまな製品に使用することが可能である。

 「原位置重合PVCおよびその改質技術」は複合散熱剤の作用を受けた浮遊PVC樹脂粒子構造と形態抑制技術を確立し、PVC/ナノ炭酸カルシウム複合樹脂、煙 の少ないPVC/ナノハイドロタルサイト複合樹脂、煙の少ない衝撃抵抗PVC/ACR/ナノハイドロタルサイト複合樹脂の原重合改質技術を形成し、PVC原位置重合改質に重要な技術的基礎を提供した。