中国科学院海洋研究所、小型深海シミュレーション圧力装置の研究開発に成功
2014年11月18日 米山春子(中国総合研究交流センター フェロー)
中国科学院海洋研究所の海洋装備品の研究開発とシステム集成のグループが、小型の深海シミュレーション圧力装置の開発に成功した。
この装置は円筒形をしており、内径は160mm、高さ約800mm、定格圧力30MPa(水深約3000mの圧力に相当)、最大使用圧力50MPa(水深約5000mの圧力に相当)、保 護する覆いの部分は全てステンレス鋼である。フル負荷テストを経て、装置の各指標は設計基準をクリアしている。
小型深海シミュレーション圧力装置は中国科学院海洋先導特別サブトピック「ハイスループット深海海水サンプリングと段階濾過システム」の付属装置であり、深海ポンプ、計量装置、バッテリー室、操 縦室などの耐圧性能測定を行えると同時に、海洋観測の現場でもよく使われるCTD( 電気伝導度、温度、水深を観測する装置)により、水や塩分をリアルタイムで観測することができる。海 洋特別プロジェクトを遂行するため、プロジェクトグループは体積がより大きな深海高圧シミュレーション装置( 内径500mm、高さ1000mm)の研究開発も予定しており、関 連分野の研究を技術面でサポートする。