第104号
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世界初!中国が人工バイオ角膜(生物工学角膜)の量産化に

2015年 6月 1日(中国総合研究交流センター編集部)

 5月23日の人民日報は、トップページで、中国が世界で始めて人工バイオ角膜「艾欣瞳」の量産化に成功したと報じた。「艾欣瞳」量産化のため、開発機関である中国再生国際医学国際有限会社は、1 0年間もの年月を費やした。2010年から開始した臨床実験において、「艾欣瞳」の安全性と治療効果が立証されたため、今年4月28日に国家食品薬品監督管理局が発行する医療機器登録証書を取得した。

 臨床実験は、北京同仁医院、四川大学華西医院、武漢協和医院、河南眼科センターの4つの医療機関において実施され、全体治療効果率は94.44%に達した。計 47の臨床実験を行った武漢協和医院の治療効果率は100%を記録した。当医院の臨床実験の第1号患者の場合、右眼球の2/3が潰瘍性病巣に覆われ、失明に近い状態であったが、施 術後の右目の視力は0.4まで回復し、左目の自然視力の0.5にかなり近づいていた。

 角膜病変による失明患者は、世界全体で6000万人に登り、中国国内だけでも400万人が苦しんでいる。これまでさまざまな研究機関が人工角膜の開発に取り組んできたが、いずれも量産化には至らなかった。 

 既存の角膜移植治療は、臓器提供の仕組みに依存していた。しかし、この仕組みを通じて調達できる角膜はわずか年間5000個前後であり、膨大な需要にとっては焼け石に水であった。「艾欣瞳」の量産化は、中 国だけではなく、世界にとっても明るいニュースである。

 量産化に備え中国再生国際医学国際有限会社は、山東省眼科医院と共同で角膜移植研修センターを立ち上げ、移植執刀医の養成に力を注ぐ。今年中に5つの研修センターを新たに設立する計画は、す でに始動している。