ロボット自動化、製造業のスマート化推進
2015年10月13日 中国総合研究交流センター編集部
ポイント:従来型製造業から電子製造業まで、多くの企業がロボットを導入し、労働力への需要を引き下げることを望んでいる。受 注量によって労働力需要には常に変化が生じるためである。
従来型の製造業から電子製造業まで、多くの企業がロボットを導入して労働力への需要を引き下げることを望んでいる。受注量によって労働力の需要は変わり続けるためである。生産ラインには普通、日 常の操業を維持するために数十人から数百人の人員が必要となる。製造業においては、自動化生産と人間・機械の協力が、生産の確保と生産率の向上のための新たな方式とみなされている。
ロボット生産ラインにかかわるのはロボットだけではない。システム統合や機械同士の通信、情報統合などの問題も十分に考え、ロボット生産ラインに、駆動制御・センサー・データ処理・運 営などのスマート機能を備えさせなければならない。スマート製造の実現には、「モノのインターネット」やスマートロボット、ネットワーク物理的システム、ビッグデータ技術を土台とする必要がある。
ロボット化生産ラインの実現を支援する「EtherCAT」
N社のモノのインターネット自動化ソリューション事業部の林総経理は、「ロボット生産ラインでは、ロボットの運動に対して、細かいデザインと分散型制御が取られており、ロ ボットを含むすべての連結機器と周辺機器の協調が実現され、メーカーが望む素早く精確な実行能力が達成されている」と語る。
例えばウェットティッシュ包装の生産ラインであれば、12人から15人の従業員が必要となる可能性があり、そのうち8名は、繰り返し開閉できる包装部分の細かい任務実行に配備される。生 産効率の向上と同時に労働力コストの引き下げのため、その企業は、N社の意見を採用した。N社は、三角形のロボットと「EtherCAT(制御自動化技術)マスターステーション」を含む自動化システムを設計し、P LCと輸送機、センサー、接着剤塗布、ラベリング設備の協調を実現した。この自動化システムによって、約30%の人材需要が縮小され、生産率が高められ、包装量は毎秒1.5個分高まった。同社は現在、ほ かの商品のその他の組立ラインでもこのモデルの導入を計画している。
林総経理によると、1本の生産ラインには、ロボットや機械から輸送機までを含む複数の制御ノードがある。各ノード間のスムーズな協調を確保するため、EtherCATマスターステーションは、デ ータを蓄積し、運営過程の制御変量に微調整を行う必要がある。通信ジッターはマイクロセカンドで計算されており、運動周期が短縮した際にはこれらのノードをすばやく調整し、生産力全体を高めることができる。
通信と情報統合による生産の可視性の増強
全自動生産ラインは、電子製品生産者にとって極めて重要となる。従来型生産者と異なり、電子製品生産者は自動化の障害を味わっている。例 えば異なるPLCシステムによって引き起こされるデータの互換性のトラブルである。単一生産ラインについては調整可能なものでも、工場規模のデータ収集には時間のかかる人力での転写が必要となる。
そのため「モノのインターネット」のゲートウェイは全自動生産ラインのカギとなる。モノのインターネットのゲートウェイは、現場のライン全体のプロトコルに対して転写を行い、各システムを統一する。こ れらのゲートウェイは、PLCプロトコル間の障害を打破し、データの交換を可能とする。プロセスの変数と製造業の情報を把握することは、現 場と遠距離でのモニタリング制御とビッグデータによる分析と意思決定を助ける。
N社はすでに、「EtherCAT」マスターステーションのインターフェイスを開発している。このインターフェイスは、60個余りのPLC、EtherCATドライバー、I / O、多 くのメーカーのその他のスレーブ装置間の高度な互換性を実現できる。N社は国内外の企業と協力し、ロボットやフィールドライン通信、制御ソフト、HMIプラットフォームを統合し、「ラストワンマイル」の ソリューションを提供している。良好な統合能力を備えていることから、N社は、従来型生産者と電子契約生産者の熱い視線を集めている。
ロボットの応用発展を奨励するため、N社は最近、「Robot Package」を打ち出し、6軸のロボットと1つのオープンな制御プラットフォームの提供を始めた。専用システムとは異なり、こ のプラットフォームは、生産者が自らの人間・機械の協調制御を計算することが可能となっている。
本記事はOFweek(中国高科技行業門戸)より許可を得て翻訳・転載したものである。
原文:
http://robot.ofweek.com/2015-09/ART-8321202-8420-29003252.html