第114号
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中国、光ファイバーの構築を加速 ―デジタルデバイドを縮小

2016年 3月16日 白陽(人民日報)

 「光ファイバー都市を建設し、5万の行政村に光ファイバーを通し、より多くの都市・農村部住民がデジタルライフを享受できるようにする」。中国の李克強総理は5日午前、第 12期全人代第4回会議で政府活動報告を行った際、「光ファイバー」構築を2016年の活動の重点に盛り込んだ。

 インターネットの運用と発展は中国で非常に迅速に進み、「ブロードバンド中国」はすでに現実となっている。2014年末時点で、固定ブロードバンドユーザーは2億世帯を超え、3G、4 Gモバイルブロードバンドユーザーは5億8000万世帯を超え、うち4Gユーザーは9700万世帯に達する。8MbpS以上の接続速度のブロードバンドユーザーの割合は40.9%に達する。

 昨年の政府活動報告はすでに「三網融合(通信網、インターネット、有線テレビ網の融合)を全面的に推進し、光ファイバーの構築を加速し、ブロードバンドの速度を大幅に高める」方針を打ち出した。今回「 光ファイバー」構築を重点的取り組みとして明確化したことで、人々は光ファイバーの大幅な普及と速度の大幅の向上への期待に満ちている。

 中国民衆に強い印象を与えたのは、李総理がかつて繰り返し中国のインターネットの接続速度が遅く、料金が高いことに不満を表明し、一般庶民を代表して本当の事を言ってきたことだ。李総理は「 一部の発展途上国のネットは北京よりも速い」「中国の情報インフラが立ち後れていることは、われわれ自身も想像しがたい」と率直に語った。

 苗圩工業・情報化部長(工業・情報化相)は今年の「ブロードバンド中国」戦略の主要目標として、新設の光ファイバーが8000万世帯をカバーし、4G基地局を60万カ所新設し、1 万4000の行政村に新たにブロードバンドを普及させ、一部の都市を先駆けて「全光ファイバー都市」とし、4Gインターネットが県の行政中心地および先進郷・鎮をカバーするようにするとした。

 情報インフラ整備は重要な公共サービスだ。情報スーパーハイウェイのスピードは経済発展と民生に直接関係する。「光ファイバー」構築は「ブロードバンド中国」に続き、人々の生活の質をさらに向上し、中 国社会の進歩を後押しするだろう。

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近年、湖北省恩施土族苗族自治州建始県は高速光ファイバーの導入事業によって、テレビ、パソコン、
携帯電話をメディアとする、住 民の役に立つ情報システムプラットフォームを構築した。
写真は自宅でテレビ情報プラットフォームを使用する建始県高坪鎮の村民、黄志強さん。(出典:中国建始網)

記事提供:人民日報