海洋重要水文パラメーターの衛星リモートセンシングインバージョン研究総論(その2)
2016年12月 8日
( その1よりつづき)
1.3 海洋表層流
海洋表層流は、地球系統の水循環の重要な一部であり、海水流動の速度と方向の法則の認識と把握は、気候のパターンや海洋熱量伝播と地球の水循環などの理解に重大な意義を持っている [48] 。現在、リモートセンシング手段に基づく海面流動場の取得の方法は大きく、可視光/赤外リモートセンシングと合成開口レーダーリモートセンシング、衛星高度測定リモートセンシングの3種に分けられる( 表3)。
(1)可視光/赤外リモートセンシング法 可視光/赤外バンドのリモートセンシングイメージを利用して海面流動場を取得する方法。主に、リモートセンシングによって観測されたトレイサー(温度、葉緑素、浮 遊泥砂、塩度など)とその一定時間以内の移動の特徴に依拠し、特徴の追跡とパターン識別の方法で海流情報の取得を実現するものである [49-50] 。この考えに基づく海洋表層流インバージョン方法は主に、最大相関係数法(Maximum Correlation Coefficient、MCC)と相関緩和法の2種類がある。このうちMCC法は、水 体の連続的な光学/赤外の特徴に基づき、テンプレートマッチング技術と結びつけ、相関係数を利用して海面のトレイサーの構造変化を追跡する方法である [49] 。相関緩和法は、MCC法の改良方法の一種である。この方法は、特定の位置の変位ベクトルを決定する際、相関係数値のほかに、周囲のベクトルの一致度を考慮するものである [50] 。近年、可視光/赤外バンドリモートセンシングイメージに基づく海洋表層流データ取得の精度はますます向上し、実際の応用において重要な役割を担うようになってきている。Tokmakianら [51] は、カリフォルニア付近の海域で、ADCP(Acoustic Doppler Current Profiler)による観測データとMCC法によって得られた結果を比較し、標 準偏差0.14~0.25m/sを得た。Bowenら [52] は、オーストラリア東部海域の7年にわたるAVHRRデータを選び、MCC法を用いて海洋表層流を推算した精度は0.08~0.2m/sに達した。だが可視光/赤外リモートセンシング方法は、海 流情報を間接的に取得する方法であり、また連続的で空間分解能の高い衛星イメージによるサポートが必要となることから、この方法の幅広い応用は一定程度制限されている [48] 。
(2)合成開口レーダー(SAR)リモートセンシング方法 SARによる海面流動場取得の原理は主に、レーダーによって提供された動力学的特徴を反映した海面粗度情報と複素誘電定数を利用し、海 洋表面流動場の大きさと方向を推測するものである [53] 。可視光/赤外リモートセンシングと比べると、SARは、あらゆる天候で24時間データを取得できるという強みがあり、1980年代以降は、S ARに基づいた海面流動場のインバージョンの方法の研究が国内外の学者の幅広い重視を受けていった [54] 。このうち比較的幅広く応用されているものとしては主に、単一アンテナに基づくドップラー偏移計算法 [53] とダブルアンテナに基づくアロングトラック干渉SAR測量法(ATI技術) [55] の2種類がある。ドップラー偏移計算法は、SARの原始データを利用し、海面の後方散乱ドップラー重心と参考ドップラー重心によって確定されるドップラー偏移から海面流動場を求める方法である [54] 。研究によると、この方法を利用した海面流動場のインバージョンにおいては一定の信頼性とロバスト性があるが、実際の応用過程においてはこの方法は、非 線形問題や風力場などいくつかの環境要素の影響を受ける。現在、この方法によってインバージョンされた流速の誤差は基本的に±10cm/s以内に制御され、流向の誤差は±20°に制御されている [56] 。ダブルアンテナに基づくATI技術は、米国人学者のGoldsteinとZebker [55] によって初めて提出された。その基本的な原理は、2つのアロングトラックアンテナで受信したSAR複素画像の相位差(後方散乱信号のドップラー偏移に比例)を通じて、半 径方向の海面流動場のデータをインバージョンするものである [57] 。世界では現在、ATI技術がSARリモートセンシングによる海面流動場インバージョンの最良の手段と幅広く考えられ、広範な応用が行われている。Romeiser [58] は、SRTMデータを利用し、衛星搭載の干渉SARによる海面流動場インバージョンの実現可能性を検討した。于祥禎ら [59] は、アロングトラック干渉SARによる海面流動場の反復インバージョンアルゴリズムを構築し、米国のキー・ラーゴ海域の流動場インバージョン過程の応用に成功し、良好な結果を取得した。こ のほか2007年にドイツで打ち上げられたTerraSAR-X衛星には、ATI技術による海面流動場の測定のミッションが課せられた。だがシングルアンテナ法にせよダブルアンテナ法にせよ、S ARによって直接得られる海面表層流の範囲が小さく、重複する観測周期が長いなど、解决すべき問題がまだある [55] 。
(3)衛星高度測定リモートセンシング方法 衛星高度測定に基づく海面流動場インバージョンは主に、地球流体力学の原理と運動学的法則に基づき、衛 星散乱計のデータによって推算されたエクマン流と衛星高度計データによって推算された地衡流の融合を通じて、最終的に海面流動場情報を得る方法の一種である [60] 。邱雲と胡建宇 [61] は、1993年から2011年までのT/P衛星高度計データを利用し、熱帯大西洋の表層循環流の季節による変化を研究し、Argos海面漂流ブイの観測結果を利用して検証を行い、比 較的高いインバージョン精度を示した。安玉柱ら [62] は、2000年から2008年までの衛星高度計資料とQuickSCAT衛星風力場資料を利用し、世界の海表の地衡流とエクマン流をインバージョンし、両者を合成し、週 ごとのグローバル表層流製品を生成した。研究によると、この方法によってインバージョン・推算された海面流動場データは、客観的・合理的で、ラージスケールの海流情報を測定・取得する有效な手段と言える。だ が衛星高度計の時間と空間の分解能には限りがあり、またこの方法はジオイドの精度の制限を大きく受けるため、大きな範囲の海洋の変化の研究だけに適しており、狭い海域(大陸棚の浅海域)の 海洋表層流のインバージョンに用いることはできない [60] 。
このほかそれぞれの海流リモートセンシングインバージョン方法には特定の適用性があることから、異なるリモートセンシングデータを有効に結合することにより、3者の優位性を十分に発揮することができる [63] 。近年、マルチセンサーによる海流のジョイントインバージョンの研究が多くの研究者に重視されつつある。Wilkinら[63]は、1 993年から1998年までのAVHRRとTOPEX/Poseidon、ERS衛星のデータを利用し、最大相関係数法と衛星高度計法を結びつけ、オーストラリア東部海域の海面流動場のインバージョン・製 図の研究を行い、さらに研究海域の1995年7月から1997年4月までの17個のブイによる観測結果と比較し、多 種類の衛星センサーを結びつけた海面流動場のインバージョン結果と高い一致性が認められることを示した。
観測手段 | 主な方法 | 長所 | 短所 |
可視光/赤外 リモートセンシング |
最大相関係数法、 相関緩和法 |
原理が簡単 | データの要求が高く、 適用性が低い |
SARリモート センシング |
ドップラー偏移計算法、 アロングトラック干渉 SAR測量法 |
全天候・24時間の データ取得が可能 |
カバー範囲が狭く、 重複観測周期が長い |
衛星高度計 | 地衡流推算 | ラージスケールの海流情報 の探査に向いている |
時空分解能が比較的低く、 狭い海域の海流観測には 適していない |
複数のセンサー | マルチセンサージョイント インバージョン |
時空的に連続した海洋 表層流情報の取得が可能 |
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1.4 海水体積変化
海水体積変化は、世界と地域の気候変動の重要で代表的な指標の一つである。従来の海水体積変化の確定方法には主に、海底圧力測量法と海洋学モデル法の2種類がある [64] 。だがラージスケールの海洋水体を考えると、上述の2種類の方法では、実際の海水総質量変化を反映することはできず、実測される海底圧力データは環境の制限を受ける上、分布も極めて限られたものとなる [65] 。ここ数十年、一連の高度測定衛星と地球重力衛星の打ち上げの成功は、正確で詳しい世界の重力場とジオイドモデルを人々に提供し、海水体積変化の観測研究に革命的な進歩をもたらしている。
(1)衛星高度測定インバージョン方法 地球の海面変化を引き起こす要因は通常、主に2つある [66] 。1.非容積による海面変化。海水の温度や塩度の変化によって引き起こされる海水体積の変化によってもたらされる。2.質量項目による海面変化。海洋や大気、陸 地の間での各種の質量交換によってもたらされる。このうち非容積海面変化は、温度や塩度のデータを利用した計算によって得られる [67] 。このため衛星高度計によって観測された平均海面変化を利用し、モデル式によって計算された非容積海面変化を差し引くことによって、海水体積変化の相応する水柱高を算出することができる [66] 。
(2)重力衛星インバージョン方法 地球の重力場の時間的な変化は主に、地球の表面質量の変化と再分布によって起こり、これは海洋においては海水の質量の増減または移動として表現される [68] 。この原理に基づき、重力衛星(CHAMP、GRACE、GOCEなど)によって観測された地球の重力場系数の変化量を根拠として、相 応する水柱高を用いて表示される海水体積の変化を算出することができる [69] 。
ここ10年、高度測定衛星と重力衛星を利用した海水体積変化のインバージョンの研究は徐々に発展を遂げてきた。Jinら [68] は、衛星高度測定と海洋の塩度や温度などのデータを結びつけ、2003年から2006年までの世界の海水質量の変化をインバージョンした。同時にGRACE衛星の月間時変重力場球面調和系数を利用し、世 界の海洋の相応する水柱高の変化をインバージョンした。研究結果によると、GRACE時変重力場によってインバージョンされた世界の海水質量の長期的な変化は-0.2±0.2mm/aで、通 年の変化幅は7.4±0.4mmだった。また衛星高度測定データによって計算された世界の平均海面の長期的な変化は2.1±0.2mm/aで、通年の変化幅は2.5±0.4mmだった。イ ンバージョンされた2種類の海水体積変化の年次変化の特徴は高い一致性を示した。馮偉ら [66] は、GRACE衛星重力と海洋実測・モデル資料を利用し、中国の南中国海の海面変化に対する海水体積変化の影響を検討した。研究結果によると、E CCOモデルを利用して得られた海水体積変化とGRACE衛星の観測結果は、空間分布において高い一致性を示した。このほかFengら [65] は、GRACE衛星の重力データを利用し、紅海地区の季節的な海水体積変化の信号の取得に成功し、海水の体積変化が同地区の平均海面の変化の主因となっていることを発見した。
後氷期地殻隆起の影響から、GRACEを利用した海水体積変化の推算には依然として高い不確定性が存在し、この種の誤差は到0.5mm/a [70] に達する。衛星高度測定手段と結びつければ、GRACEは、空間ラージスケールの比熱容量海面の変化を比較的良好に反映することができる [66] 。ここ数年、高度測定衛星と重力衛星を結びつけた海水体積変化の研究が展開されている。常金竜ら [71] は、衛星高度測定とGRACEのデータを結びつけ、2003年から2005年までの世界の比容量海面変化の分布状況を研究している。Lombardら [72] は、GRACEとJASON-1のデータを結びつけ、2003年から2006年までの比容量海面の季節変化を計算した。Cazenaveら [4] は、GRACEと衛星高度測定、Argoブイのデータを利用して海面変化を計算し、総体海面に対する海水体積変化の貢献は約80%で、比容量海面の長期変化は約0.3mm/aであるとの結果を得た。大 量の研究は、重力衛星とレーダー高度計のデータを連結した海水体積変化のインバージョンが未来の発展の行方であることを示している [72] 。
(その3へつづく)
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※本稿は呉桂平、劉元波「海洋重要水文参数的衛星遥感反演研究綜述」(『水科学進展』第27巻第1期, 2016年1月、pp.139-151)を『水科学進展』編集部の許可を得て日本語訳・転 載したものである。記事提供:同方知網(北京)技術有限公司