2009年07月01日-07月03日
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中国 超高圧送電プロジェクトに巨額投資

2009年07月03日

 中国が180億元を投資して建設中の向家バ水力発電所(四川省)と上海を結ぶ800キロボルトの超高圧直流送電プロジェクトはこのまま順調にいけば、2010年には完成し、電力の供給が始まる見通しだ。国 家電網四川省電力公司は2日、象徴的な意義をもつ、四川省復竜県の変流基地がほぼ完成したと報告した。新華社のウェブサイト「新華網」が2日に伝えた。

 同プロジェクトは07年5月に上海で起工。技術レベルが世界最先端の高圧直流送電プロジェクトを実施することで、国家伝網公司は超高圧プロジェクト建設の幕を全面的に開き、中 国のエネルギー構造の最適化や、エネルギー効率の向上、エネルギー安全の確保を図る。

 同プロジェクトの総延長は1907キロにもなり、電圧等級は世界最高、輸送容量は最大で、送電距離は最長の、最先端技術を誇る高圧直流送電プロジェクトだ。連 続輸送能力は最大で720万キロボルトに達する。

 電力の供給が始まれば、直流送電プロジェクトとしては「規定電流が最大で、信頼性指標が最も高い、輸送距離が最長」などの18項目で「世界一」を打ち立てるだけでなく、よ り広範囲でのエネルギー資源の最適な配分が行え、中国東部の経済発展にクリーンな電力を提供できるようになる。輸送電力量は年間約325億キロワット時に達し、約1600万トン分の石炭の節約、2 600万トン以上の二酸化炭素の削減につながる。

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