2009年07月20日-07月24日
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北京電子陽電子コライダーの改造工事、検収に合格

2009年07月20日

 総工費6億4000万元をかけた、北京電子陽電子コライダー大改造工事(BEPCII)がこのほど、検収に合格した。検収委員会によると、BEPCIIはすべての設計指標をクリアしたという。なかでも、1 .89 GeVのエネルギーのもとでの光度は改造前の32倍以上に達し、このエネルギー範囲での光度は世界記録の4倍以上で、チャームファクトリーは世界をリードする地位を築いた。「科技日報」が20日伝えた。< /p>

「第10次5カ年計画(01-05年)」期間中の重大科学事業であるBEPCIIは、03年3月に国家発展改革委員会の認可を得て、翌04年1月から建設が始まった。

 BEPCIIは、最先端のダブルリング交差技術を採用し、従来の設備を最大限利用。周囲240メートルのシングルリングのトンネルの中に、ストレージリングを取り付けただけでなく、2 8メートル以内で電子陽電子の衝突と切り離しが可能になった。通常海外のダブルリングのコライダーでも衝突ゾーンは80メートル必要とされる。

国家検収委員会によると、改造工事が完了すれば、中国はコライダーと分光器の技術において世界をリードし、高エネルギー物理の発展に重大な一里塚を建てることになる。

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