2009年07月20日-07月24日
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天文学者が安吉県に集結 式典が開催

2009年07月22日

 米国、インド、ロシアなど25カ国・地域の天文学者が20日午後、浙江省安吉県の天荒坪で皆既日食観測に向けた式典を行った。新華社のウェブサイト「新華網」が21日伝えた。

 インド天体物理学研究所が8日、一番に天荒坪に到着して以降、国際天文学連合会をはじめ、中国国家天文台、それにロシア、ドイツ、韓国などから計243人の天文学者が相次いで到着し、観測準備を始めた。

 天荒坪は自然環境が良く、標高約1000メートルと視野も開け、夜光保護区となっているため光汚染もなく、天体観測に向いている。しかも、ここの揚水式発電所により、専 門の天体観測に十分な電力も確保できる。国際天文学連合会は07年、この場所を09年7月22日の皆既日食観測基地に指定した。

 今回の皆既日食は、世界的にみても継続時間が今世紀最長という。陸上の皆既帯は主に中国国内を通過しており、天荒坪では皆既日食が5分38秒続く見通し。中央テレビ台(CCTV)、東 方衛視(Dragon TV)、台湾TVBSなど20余りのメディアがここで生中継などを行う。

 天文学者のほかに、米国・英国・フランス・スペイン・日本・ロシア・インド・韓国・アンゴラ・デンマーク・エジプト・ギリシャ・ブルガリアなど十数カ国・地 域から3000人余りの天文愛好家が世紀の天体ショーを一目見ようとここに訪れた。

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