2009年08月10日-08月14日
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陽江原子力発電所のDCSが100%国産化へ

2009年08月11日

 中国広東核電集団によると、8月9日に陽江原子力発電所の5、6号ユニットのデジタル計装制御システム(DCS)の自主化意向書が結ばれたことで、中国の原子力発電所のデジタル化計装制御システムは、陽 江原子力発電所で100%の国産化を実現した。中国独自の知的財産権を持つ1台目の安全システムの試作品が、2010年までに原子力システムのライン上での応用が実現する見通し。「科技日報」が11日伝えた。

 国が打ち出す「自主設計・自主製造・自主建設・自主運営」の目標を実現するべく、中国広東核電集団は北京和利時公司と合弁の北京広利核系統工程公司を設立。原 子力発電所のデジタル計装制御システム事業の応用設計やシステム集成・技術サービスを手がけ、デジタル計装制御システムの国産化と自主化を推進する考えだ。

 07年以降、紅沿河、寧徳、陽江など原子力発電プロジェクトの着工に伴い、デジタル計装制御システムの国産化は順序に従って推進されている。紅沿河原子力発電所の1、2号ユニットでは、同 社は自らデジタル計装制御システムの非安全システムの設計と製品の供給を担当し、全システムで60%の国産化を実現。寧徳原子力発電所の1、2号ユニットと陽江原子力発電所の1、2 号ユニットの国産化率は70-80%に達し、プロジェクトのリーダーも国外メーカーから国内メーカーに移行した。さらに紅沿河、寧徳、陽江原子力発電所の3、4号ユニットの国産化率は80%に達成し、技 術担当も国外メーカーから国内メーカーに徐々に移行している。これをベースに、陽江原子力発電所の5、6号ユニットを建設する際には、全範囲で国産化を実現、中国メーカーが請負から技術、非安全レベル・安 全レベルに至るまですべてを担当し、国外の技術独占を徹底的に打開することで、効果的に原子力発電所の建設コストを削減し、中国の原子力発電産業の発展を促進する。

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