2009年08月17日-08月21日
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新種の小麦、収穫高が過去最高に

2009年08月19日

 山東省農業科学院は18日、今年の夏の収穫期に、同省滕州市級索鎮の千佛閣村で789.9キログラムの新種の小麦「済麦22」が収穫され、冬小麦としては過去最高の収穫高を記録したと報告した。新 華社のウェブサイト「新華網」が18日伝えた。

 同省農業技術普及センターの統計によると、今年はこの新種の小麦が収穫できる48カ所の畑で平均生産量が1ムー(666.7平方メートル)当たり689.5キログラムにのぼり、2 2カ所の畑で1ムー当たり700キログラムを上回った。なかでも千佛閣村は3.46ムーある畑で1ムー当たり789.9キログラムの収穫があり、冬 小麦としてはこれまで最高だった収穫高よりもさらに16.04キログラム多い収穫があった。今年は冬から春にかけての期間が長く乾燥して寒かった上、早 春に寒さのぶり返しが頻繁にあって作物にとっては不利な条件だったにもかかわらず、この小麦は収穫高を更新し、増産の潜在力を備えていることを証明した。

 同省農業科学院小麦育種室の主任で「済麦22」育成に取り組む劉建軍氏によると、新種の小麦は生産能力が高いだけではなく、適応力にも優れているという。「済麦22」の植付け面積は年々拡大している。昨 年は山東省で第二大品種として62万6000平方メートル以上の植付けが行われ、今年の秋には省の植付け計画面積の40%にあたる152万平方メートルが補助対象となり、こ の30年間で植付けられた小麦の品種としては最大の面積となった。

 「済麦22」は、生産力が非常に高いだけでなく、冷害や病害虫などへの抵抗力が強く、適応力に優れているという特徴をもち、06年と07年には山東省と国の審査を通過している。

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