世界最大の中国語検索エンジンの百度(バイドゥ)は18日、インターネットの新構想として「Box Computing」という概念を打ち出した。ユ ーザーはごく簡単なキーワードを検索ボックスに入力するだけで、必要なサービスをワンステップで得られるようになる。新華社のウェブサイト「新華網」が19日伝えた。
同日北京で開催された「Baidu World 2009」で、百度の李彦宏会長兼CEOは「Box Computing」の理念と構想を発表。この概念について業界関係者からは、中 国企業が必要としている技術であり、世界のインターネットの発展に中国人が貢献することになるという声があがっている。
李会長はユーザにインターネットによるワンステップサービスを提供する、「Box Computing」は、最もシンプルで信頼できる情報提供方式だと指摘。ユ ーザーは検索ボックスに必要なサービスを入力するだけで、システムがそのニーズを明確に識別し、最も適したアプリケーションまたはコンテンツソースを持つ企業に分配、情報処理が行われ、最 終的にユーザーが最も必要とする結果が提供されるという仕組みだ。
この理念が実現すれば、将来一般ユーザーは、インターネットのあらゆる必要なアプリケーションを検索ボックスに入力するだけで必要な情報が直接得られるようになる。例えば、最 初は百度の検索ボックスで検索できるのはWebページ情報ぐらいだったが、今では辞書や計算機、カレンダー、地図、列 車の時刻表など簡単なアプリケーションであれば百度の検索ボックスから直接検索できるようになった。将来的には映像、ウィルスバスター、ゲーム、ショッピング情報、資 産運用などのインターネットアプリケーションも検索ボックスから直接利用できるようになるだろう。一方、アプリケーションサービス業者や技術開発業者にとっては、「Box Computing」と いうプラットホームの開放により、様々なアプリケーションやサービスが直接このプラットホームで結びつき、大きな価値を生み出せるようになる。