2009年09月28日-09月30日
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中国、3G時代が幕開け 三大キャリアの特徴

2009年09月29日

 中国聯通(チャイナユニコム)は28日、第三世代携帯電話(3G)の中国全土での正式商用化を宣言した。中国のもう2つの大型通信キャリアである中国移動(チャイナモバイル)と中国電信(チャイナテレコム)はすでに3G商用化を実現しており、中国はこれで、3G商用時代に全面的に入ったことになる。「中国新聞網」が28日伝えた。

 3Gサービスの利用を希望する消費者にとっては、選択肢がまた一つ増えたことになる。三大キャリアの3G業務はそれぞれ特色を打ち出しており、消費者は自分に合ったキャリアを選ぶことができる。

チャイナユニコム:「最速」の3Gネットワーク

 WCDMA端末の販売を推進するため、チャイナユニコムは、9月28日から来年2月28日までの100日にわたる販促計画をスタートする。3G業務が開通した全国285都市のチャイナユニコムと協力関係にある販売店・メーカー・小売店で「WO3G携帯」「WO3GPCカード」「WOネットブック」などの製品の販促を利用できる。

 チャイナユニコムはすでに、215カ国・地域とWCDMAの国際ローミングを開通している。3Gネットワークのカバーする都市も年内には335都市に達する見込みだ。ワイアレスのインターネット通信速度は受信が最高7.2M/s、送信が最高5.76M/s。国内で最速の3Gネットワークだ。インターネット利用のほか、音楽やテレビの視聴といった業務もすでに開始されている。

 すでに明らかになった情報によると、チャイナユニコムは、アップルのiPhoneを導入することが決まっている。10月中旬には発売となり、関連補助プランや価格もまもなく明らかとなる見込みだ。

チャイナテレコム:着信無料をいち早く打ち出す

 チャイナテレコムは、三大キャリアの中で初めて着信無料を打ち出した。「我的e家」「商務領航(ビジネス案内)」「天翼商旅套餐(ビジネス旅行セット)」に新たに加入したユーザーは31省(自治区・直轄市含む)での着信通話が10月1日から無料となる。

 チャイナテレコム関連部門の担当者によると、携帯ユーザーの全国範囲での着信無料を実現するため、チャイナテレコムは半年をかけ、ネットワーク全体のIT業務のサポートシステムに対する整理と改善を行い、形態ネットワークの改善と最適化を進めた。ほとんどの省では10月1日から、新旧ユーザーは着信無料サービスを受けることができる。工事の進展の原因で、一部の省での着信無料サービスは11月1日からとなる。

 チャイナテレコムは今回の措置に備え、価格が1000元台と比較的安い3G天翼携帯を70機種余り打ち出し、新たなプランへの加入を推進することにしている。

チャイナモバイル:中国自前のTDネットワーク

 チャイナモバイルが3Gネットワークに導入したのは、中国が自前で開発したTD-SCDMA技術だ。業務のブランドは「G3」とされた。国産技術であるTDネットワークの発展は政府の大きな支援を受け、中国で最も早く運用を開始した3Gネットワークとなった。

 携帯端末購入を補助することは、従来のユーザーを引き止め、新たなユーザーを開拓するために、チャイナモバイルが取る重要な手段となってきた。3G時代に入ってからも、この手段は3G携帯に大規模に応用されている。チャイナモバイルの関係者によると、TD-SCDMAネットワークの整備に伴い、チャイナモバイルは来年から、2G端末への補助を大きく減らし、関連補助を3G端末へと移すことを計画している。

 チャイナモバイルの総裁補佐が明らかにしたところによると、チャイナモバイルは6億5千万元を投資し、TD端末特別開発基金を設立する計画だ。さらにTD端末の補助に60億元を投じることも決まっている。将来的には、1000元前後の「Ophone携帯」を打ち出す予定だ。通信費の補助を通じて携帯端末の販売を促進するほか、チャイナモバイルは、TD携帯開発のための基金を設立することを通じてTD産業チェーンの欠陥を埋めることも明らかにしている。

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