2009年10月12日-10月16日
トップ  > 科学技術ニュース>  2009年10月12日-10月16日 >  中国、地域的な大気汚染防止メカニズムを確立へ

中国、地域的な大気汚染防止メカニズムを確立へ

2009年10月28日

 環境保護部の張力軍副部長は26日、「中国の大気汚染は深刻となっている。汚染物排出量を厳しく抑制し、経済政策を十分に活用し、地域的な大気汚染の共同防止メカニズムを確立する必要がある」と述べた。新 華網が27日に伝えた。

 張副部長は、「環境保護部は今後、地域的な大気汚染の防止に向けた法律制定、基準制定を強めていく」とし、具体策として以下の4点を指摘した。

 (1)重点地域における大気汚染の共同防止・抑制メカニズムを確立する。珠江デルタ、長江デルタ、北京・天津・河北の地域的大気汚染防止計画の制定に着手し、全国の環境改善に向け、経験を重ねる。

 (2)二酸化イオウ、窒素酸化物、顆粒物、揮発性有機物など大気汚染物質を共同で抑制していく。火力発電、鉄鋼、非鉄金属、セメント、石油化学、化学工業の6大業界を大気汚染防止の重点業界とし、監督・管 理を強めるなどの措置を講じて、企業による汚染物質排出指標の達成率を高めていく。また、重点地域の排出特徴や排出レベルに合わせて、地域的大気汚染物質の特別排出限度値を制定・実施していく。

 (3)地域的大気環境を管理するための政策・法規体系を確立し、地域的大気質の評価指標体系を完備させ、二酸化硫黄、二酸化窒素、粒子状物質などの大気質観測の基礎のうえに、オゾン、細 粒子を地域的大気質の評価指標体系に組み込んでいく。

 (4)総量削減制度。環境保護部は第11次五カ年計画以来の総量削減経験を現在まとめており、環境改善に関係する主要汚染物質を総量削減管理の範囲に組み込み、大気環境、特 に重点地域の大気環境の更なる改善を促進していく。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます