2009年11月09日-11月13日
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中国初、「プラントファクトリー」の開発に成功

2009年11月10日

 中国はこのほど、施設農業の技術研究において大きな成果をあげた。中国農業科学院農業環境・持続可能発展研究所が国内初となる自動コントロールを核とする「プラントファクトリー(植物生産工場)」の 開発に成功したのだ。このプラントファクトリーはすでに長春農業博覧園に投入されている。今回の開発成功により、中国は世界でも数少ないプラントファクトリーの核心技術を有する国のひとつとなった。中 国の現代農業の発展に強い影響を与えることになる。科学網が9日伝えた。

 世界的にも農業施設の最新の発展段階だと公認されている植物工場は、技術が高度に集約された、自然条件の制約をほぼ受けない全く新しい生産システム。農業用耕地が必要なく、製 品の安全性やゼロ汚染が確保され、操作も簡単で機械化のレベルが高く、生産高をこれまでの数十倍、数百倍に高めることができる。このため21世紀の人口問題、資源問題、環 境問題を解決する重要なシステムと考えられているほか、将来の宇宙開発事業をはじめ、月面や他の星の探索過程に必要な食物を自給できる重要な手段ともされている。今のところ日本や米国、オ ランダなど少数の先進国だけがこの技術を有している。

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