2009年12月01日-12月04日
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中国、南極に衛星受信基地を設置へ

2009年11月30日

 国家衛星海洋応用センターと国家海洋環境予報センターの主任を兼ねる蒋興偉氏はこのほど、南極にリモートセンシング衛星のデータ受信基地を設置し、中 国の海洋衛星応用システムを整備する計画を明らかにした。海洋環境のリアルタイム・モニタリングを強化し、地球の気候変動に対応するためのデータを収集していく考えだ。新華社のウェブサイト「新華網」が 28日伝えた。

 第26次南極観測隊が行った学習会で、蒋主任は全隊員に「海洋衛星事業とその応用」と題し講義を行った。それによると、リ モートセンシング衛星のデータ受信基地を中国がこれまでに南極に建設した中山基地と長城基地に設置し、当初は海洋関連の衛星データの受信を中心に、海洋水の色や海洋動力環境のほか、極 地環境の動態変化のデータを収集していくという。

 中国には現在、北京、三亜、牡丹江、杭州の4カ所に海洋衛星受信基地がある。蒋主任によると、南極に設置予定のリモートセンシング衛星受信基地は国内の受信基地と違い、極 軌道を通る衛星の作業効率を最大限に高めることができるため、広範囲の地球データをスピーディかつリアルタイムに収集する有力なプラットフォームとなる。

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