中国科学院（科学アカデミー）はさきに制定した2020年までの科学技術分野における革新・発展プランを受けて、今年から一部の分野で先行モデル事業をスタートさせる計画だ。同 院が25日開催した2010年度業務会議で明らかにしたとして「科技日報」が26日伝えた。
知識の刷新プロジェクトを着実に推進するため、同院は昨年、「知識刷新プロジェクト2020：科学技術革新・発展プラン」の制定に着手。その中で今後10年間の発展戦略、発展目標、主要任務、重 要な改革措置を明らかにした。
同院の白春礼常務副院長によると、戦略的で先導的な役割を果たす科学技術プロジェクトは次の2種類に分かれる。一つは最先端の戦略的科学技術プロジェクトであり、先進性、戦略性、創造性を重視し、重 要な中核的科学技術を集中的に発展させることに重点を置く。もう一つは基礎研究や学際的研究を方向性とするプロジェクトであり、科学技術の新しい「革命」が 発生する可能性のある分野や急速に発展する新興の学際的分野に重点を置くものだ。同院は今後、▽ 核分裂反応を利用した先進的な原子力エネルギーの研究▽宇宙科学分野における衛星の研究▽新世代の炭素排出量の少ない石炭の高効率・総合的な利用の研究▽幹細胞・再 生医療の研究と応用▽気候変動に対処するための炭素収支の認証システムと関連問題の研究、の5分野で先行モデル事業を行うとしている。