2010年02月01日-02月05日
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中国、農作物の遺伝子組換え研究が新たな段階に

2010年02月03日

 このほど発表された「第1号文書」中の「科学的評価、法的管理の基礎に立ち、遺伝子組換えによる新品種の産業化を推進する」という一文が、各界で今注目を集めている。科技日報が3日伝えた。

 華中農業大学学長で中国工程院院士の鄧秀新氏は「中央文書で遺伝子組換えという品種改良の発展基調が定義されたのは初めてだ。遺伝子組換えによる新品種の産業化が国家戦略であることが改めて表明された」と みる。

 これと似た文章はこれまで中央文書以外にしか見られなかった。遺伝子組換えによる新品種の産業化に関しては利害論争が絶えなかったため、「商業化すべきか」という問題は政策決定上、明 確にされなかったのだ。実際、「遺伝子組換え」から「商業化すべきか」については、全世界で論議が絶えず繰り返されている。

 バイオセーフティー政策法規や、遺伝子組換えイネ、綿花、トウモロコシ、大豆といった作物の環境安全性の研究に携わっている、中国農業科学院植物保護研究所の彭于発研究員は「第1号文書は、遺 伝子組換えの発展にとっていい知らせだ。産業化を促進することになる」と率直な意見を述べる。鄧氏はさらに、「中国の農作物の遺伝子組換え研究が新たな段階に入った」とより率直な判断を下す。

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