中国系米国人の数学者・丘成桐氏(シン・トゥン・ヤウ、ハーバード大教授)は先月31日、イスラエル・ウルフ財団のギデオン・サァア理事長(イスラエル教育相)からの親書を受け取り、2 010年のウルフ賞数学部門を受賞したことが明らかになった。丘氏の幾何・解析学分野での貢献が、幾何学や物理学のさまざまな分野に与えた深淵かつ注目すべき影響が評価されたものだ。「科学時報」が3日伝えた。
1978年に始まったウルフ賞は、毎年一度、農業、化学、数学、医学、物理学、芸術の6部門で優れた業績を上げた科学者・芸術家に贈られるもの。中でも数学部門の影響力が大きい。
今年の授賞式は5月13日にエルサレムで行われる予定だ。数学部門には丘氏のほか、同じく米国のデニス・サイヴァン氏も選ばれており、賞金10万ドルを両氏で分けることになる。
丘氏は今回、1982年のフィールズ賞受賞に続いてまたもや世界トップレベルの数学賞を受賞した。フィールズ賞とウルフ賞をダブル受賞した数学者は、これまで13人しかいない。