2010年04月05日-04月09日
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原発用ジルコニウム素材が国産化

2010年04月14日

 国家核電技術公司と米ウエスティングハウス社の共同出資による「中国・原発用ジルコニウム素材プロジェクト」の主体工事定礎式が8日午後、江蘇省南通経済技術開発区で行われた。これは、中国が推し進める第3世代原発国産化プロセスにおける重要な一歩であり、原発用ジルコニウム素材生産の空白を埋め、中国における原子力発電の国産化・大規模化・持続可能な発展に向けて着実な基礎を固めたこととなる。人民網が14日に伝えた。

 中国はこれまで、原発用ジルコニウム素材を国外からの輸入に頼り続けてきた。これは中国の原子力産業におけるウィークポイントであり、原発の大規模化・国産化のボトルネックの一つとなっていた。

 国家核電技術公司とウエスティングハウス社は、第3世代炉「AP1000」技術の導入・消化・吸収・イノベーションを進め、戦略的協力を深める中で、原発用ジルコニウム素材生産分野での協力を決定した。

 09年6月30日、国家核電技術公司傘下の国核宝チタン・ジルコニウム業公司とウエスティングハウス社は共同出資で国核維科ジルコニウム・ハフニウム有限公司を江蘇省で登録・設立した。資本金は2億1千万元。プロジェクト1期投資は5億元で、2011年には原発用ジルコニウム素材の年間生産量が1500トンに達する計画だ。最終的には、年間生産量が4000トンに達する見込み。

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