中国科学院リモートセンシング応用研究所と北京師範大学リモートセンシング科学国家重点実験室は4日、3年の歳月をかけ、1200枚余りのランドサット衛星画像と1400枚余りの国産地球資源衛星(中国・ブラジル)データの処理を通じて、全国湿地分布図第3版を完成したと発表した。科技日報が5日伝えた。
最新の研究成果によると、1990年に36.6万平方キロメートルあった中国の湿地面積は2008年に32.4万平方キロメートルになり、ここ20年で11.46%減少した。現在の湿地面積のうち、相対的に恒常的な湿地はわずか21万平方キロメートルほどで、残りの多くは氷河や凍土が融けて一時的に湿地と化しているに過ぎない。
今回作成された湿地分布図は、中国の湿地調査に資源配置の根拠を提供するほか、長期的な湿地変化の観測の土台にもなる。湿地は、住血吸虫病やマラリア、鳥インフルエンザなど環境に関わる感染症との関係が深いため、湿地の分布状況や変化を随時掌握することは、感染経路を理解する上で重要な環境パラメータとなる。