2010年05月10日-05月14日
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中国の科学者が真菌DNAウィルスを発見 世界初

2010年05月10日

 世界的に高い評価を受ける学術刊行物「米国科学アカデミー紀要」(PNAS)は4日、華中農業大学微生物学国家重点実験室の姜道宏教授の研究チームによる研究論文を発表し、同 チームが真菌からDNAウィルス(SsHADV-1)を発見したことを明らかにした。真菌のDNAウィルスに関する発表がなされたのは、世界で初めてのことだ。「科技日報」が9日伝えた。

 真菌に感染してその体内で増殖するウィルスを真菌ウィルスと呼ぶ。これまでに真菌から発見された真菌ウィルスはいずれもRNAウィルスで、真 菌にはDNAウィルスの複製や増殖を抑制できる特種なメカニズムが備わっている可能性があるとの見方を示す学者もいた。同大で植物病理学を専攻する于暁さん(修士課程)と李博さん(博士課程)は、油 菜菌核病の菌核病菌で疾病発生の力が弱まった菌株DT-8からDNAウィルスを分離し、鑑定することに成功し、長年にわたりその存在が疑われていた真菌のDNAウィルスの謎を解決した。

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