2010年06月14日-06月18日
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中国 新規建築物で省エネ率50%を厳守

2010年06月18日

 建築物に関する省エネは現在、▽北部地域の都市・農村部における暖房熱供給の戸別計測改革▽新規建築物に対する省エネ基準の実施▽大型公共建築物の省エネ改造▽住宅の全面改造と組み立て工事の普及▽建築における再生可能エネルギー応用▽エコ建築モデルの普及--の6大分野で主に行われている。省エネ・排出削減や、気候変動への対応と関わる重要分野である建築物の省エネには、どれほどの可能性があるのだろう?「人民日報海外版」が17日に伝えた。

 中国は、1年あたりの新規建築物の数が世界最大の国だ。1年あたり平均20億平方メートルの建築物が新規建築されており、これは世界全体の約40%を占める。セメント、鋼材の消費量も世界の40%を占めている。

 住宅都市農村建設部によると、建築物の設計と施工の段階では現在、省エネ率50%以上という基準が厳しく守られているという。統計によると、09年に新築された省エネ建築の面積は約10億平方メートルにのぼった。これにより、石炭900万トンと、二酸化炭素1800万トンが削減できることとなる。

 建築物の省エネという目標を達成するべく、中国は経済上の優遇措置を含む政策措置を講じてきた。住宅都市農村建設部はこのほど各地に対し、▽省エネの目標と責任を明確にする▽2010年には北部地区の既存建築で暖房熱供給の部屋別計測を実施するとともに、5000万平方メートルの省エネ改造を行う▽「第11次五カ年計画」期間中には、1.5億平方メートルの省エネ改造を行う▽2010年末までに、全国の都市・農村の新築建築物の95%以上に対し、強制的に省エネ基準を実施する--よう、明確に要求した。

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