2010年06月14日-06月18日
トップ  > 科学技術ニュース>  2010年06月14日-06月18日 >  「人造太陽」計画、初歩的実現は20年後か

「人造太陽」計画、初歩的実現は20年後か

2010年06月18日

 「国際熱核融合実験炉(ITER)計画」の加盟国7カ国の代表は16日、江蘇省で第6回理事会を行い、人類のエネルギー問題を根本的に解決する可能性のあるITER計画について話し合いを行った。中 広網が17日に伝えた。

 フランス南部の都市カダラッシュでは08年、ITERプロジェクトが着工した。プロジェクトの完成までには約30年かかると予想されている。うち、10年間が建設の前期段階で、残 りの20年間は試験運行期間となっている。プロジェクト総費用は100億ユーロとされており、EUが40%を負担し、残りの6カ国がそれぞれ9%を負担する。

 今回の第6回理事会では、ITER計画の基本となるITER計画基準の審査が行われる。同基準は、ITER計画の全体的な進度、総費用、技術規格、プロジェクト管理などを含む文書からなり、最 終審査が行われた後、カダラッシュで具体的な核融合実験炉の建設がスタートするという。

 科技部の万鋼部長は16日の理事会開幕式において、「中国は今後、ITERの業務をこれまでと変わらず支持し、ITER計画における各承諾を履行し、義務を果たしていく。最 終的に実験炉が人類の生活に初歩的に恩恵をもたらすのは、20年から30年後となるだろう」と述べた。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます